アガペーCGN第81次:6月25日(日)~28日(木) 岩手県大槌町、陸前高田市、福島県郡山市
今回は、手品のAさんと腹話術のBさんと2人の隊員(運転、音響など)で現地に向かいました。アガペーCGNは、大きなことはできませんが、「小回りの利く」「心のつながる」「地元に根差した支援活動」を大切にしてきており、各地のリーダー、声かけ役の方などと連携して、公演、各所訪問をさせて頂きました。ちなみに、AさんはアガペーCGNで5回目の参加でした。天候予報が大幅にはずれ、見事な天候に恵まれ、限られたわずかな滞在時間を有効に使うことができました。今回は、「食べる復興」の意味も込めて、経費で足りない分は自分たちで出してでも、地元の旅館に宿泊させて頂きました。
<6月25日(日)> くもり時々雨
12時40分に新宿出発。途中でAさん、Bさん、「鳩さん」たちと、腹話術の喜楽(きら)ちゃんをピックアップして一路、大船渡の宿に向かい、宿には21時半到着。途中、大雨が降ったのですが、いつものウルトラマンスポットなど、隊員達が下車するときには不思議に傘いらずでした。
<6月26日(月)> (道中時々濃い霧)晴れ
6時30分朝食、宿を7時20分発で大槌町へ向かいました。道中、基本的には晴天で非常に良い天気でしたが、山を越える時には、突如、濃い濃霧で一面真っ白・・・気温は15度でした。岩手は広いようで、山越えは晴天と深い濃霧の繰り返しで、天気はかなり変わりやすかったです。
10時過ぎからC高齢者ホームで1時間の公演。子どもたちも交えて150名程の方々が集って下さり、笑いいっぱいのひと時を一緒に過ごすことが出来て職員さんたちからも喜ばれました。普段はあまり反応がないような方も、大笑い。皆さん食い入るようにご覧になっておりました。手品や腹話術に対する反応ももちろんすごかったのですが、利用者の方々がかぶりついて真剣にご覧になられている様子に職員の人たちも「見て、見て、○○さん!すごいね!」と大騒ぎでした。
城山の高台で、日々変わる町を見渡し、復興を祈りました。
人には歴史ありき!大槌町にいる2頭の救助犬は、今日も元気いっぱいでした。ご主人様とも良き時がもてました。
その後、複数箇所訪問。
14時~15時は、D高齢者ディサービスで公演。スタッフの方々も驚くほどの利用者の方々の拍手喝さいの連続でした。
各所訪問後、16時20分から50分間、子どもたちへの公演。みんな興味津々のようでした。地元にお住いのE先生も、昨年A先生から教わった「ロープの手品」を披露。子どもたちからAさんとBさんにプレゼントの贈呈もありました。
その後、ジョイフルハウスにて良き交わりのひと時をもたせて頂きました。
夕食はF旅館で大槌町の海や山の幸を美味しく頂き、その後は、女将のリクエストにより「腹話術講習会」となりました。宿泊者の方たちもご参加下さいました。それにしても食事、美味しかったです!
<6月27日(火)>
隊員の一人は朝4時過ぎに出発し、港へ。朝焼けがきれいでした。
5時過ぎにもう一人の隊員と合流し、水揚げを見に行きました。
7時、F旅館で美味しい朝食を食べ、8時に全員で出発し、養殖のお手つだい。
10時頃、希望を聞いたうえで、海をバックに手品と腹話術のミニ公演。集会場などで興味のあるイベントがあっても、仕事のために参加できない人も多いです。『いつもお世話になっている〝ば~や″たちが、少しでも心がほっこりしてほしい』と思っての企画。隣で仕事をされていた人たちも「良いなあ」と見に来てくださいました。仕事の御邪魔にならないように、休憩時間の束の間の間でしたが、大笑いしてくださり、感謝でした。
その後、訪問。今年、愛する旦那様を天に送られたGば~ちゃんを訪問。お互いの近況報告と、良き交わりの時。Aさんの手品は、過去にご夫婦で4回ご覧になられており、懐かしがっておられました。途中で、東京にいるH隊員とテレビ電話!Gさん、ぶったまげておられました!『すごい時代だね~』とのことでした。電話をしながら、涙涙・・・離れていてもお互いに心は通じているようです。
各所訪問の後、14~16時過ぎまでI地区の集会場にて約30人の近所の方と共に公演&お茶っこのひと時。震災直後から心を寄せ合ってきた人たちに笑顔がありました。久しぶりにお会いできた人もおり感謝でした。おやつは、F旅館の女将の手作りの超ふわふわのシフォンケーキとカップケーキでした。とても喜ばれました。
その後、頂いたホヤとサクランボのおやつタイム。なんとも贅沢なおやつでした!
そして、「お母さん」に会いに行きましたが外出。でも、今まで何度もお会いしてるのに、なかなかお話できなかったJさんと良き交わりの時をもつことができました。
しかも、車に乗り込む直前に、子どもたちとお互いに『どっかで見たことあるなあ~』と歩み寄り会う私達・・・子どもは「ア・ガ・ペー???どっかで見たことあるんだけど」というので、「手品見たことある?」と聞くと、「あっ、思い出した!見たことある!鳩のおじさんだ!」と大爆笑。せっかくなので、臨時でロープの手品など数個させて頂きました。
激ウマの夕食はF旅館で頂きました。昨日頂いたお魚も美味しく焼いてくださいました。20時から『女将と大将のためだけにでも』と思っての公演企画。事前依頼の段階ですごく楽しみにされていました。宿泊客の方たちもご参加下さいました。20時から30分ほどの公演。つかの間の時でしたが、大変喜んで下さいました。鳥が大好きな女将は、鳩を触ってると、震災後の辛かった悲しみが不思議にス~と消えていく感じを経験したようです。
<6月28日(水)> 晴れ
まずは、隊員の2人は4時45分起床、5時15分出発「アガペー農園」で現地チームの4名と合流し、石を拾い、機械で整地し、サツマイモの苗植えなどをしました。当初、こんなに早起きをして畑仕事をする予定は全くなかったのですが、前日に「今夜サツマイモの苗が届くんだけど、明日植えたいと思ってんだけど、午前か午後にあいてませんか?」と聞かれたのです。もちろん、日中は予定が既に入っており、「早朝4時半以降ならば対応できます」と答えたところ、「では、5時半集合」となったわけです。一緒に植えれてすごく楽しかったです!7時半ごろまでかかってようやく終え、お母さんに会いに行きました。いつ見ても元気はつらつ、忙しそうなお母さんでした。使命感に燃えて、働き続けるお母さん、、、くれぐれもお元気でいて下さい。
隊員の2人は8時20分から宿にて遅い朝食。9時大将と女将が見えなくなるまで手を振って見送り続けて下さいました。本当に、「ただいま」「おかえり」と家族のようなおもてなしで迎えてくださいます。
道中、FIDR提供のおおちゃんバスにばったり☆用いられているようで良かったです。
10時からはK幼稚園で公演。子ども達は目を丸くして「お~」っと言って、かぶりつきで見ていました。鳩も人形も人気者でした。
その後、お母さんの所で、ランチを一緒に食べながら、腹話術と手品の鑑賞。お母さんの料理、いつもながら、安定の美味しさでした。
その後、13時半からI障がい者施設にて1時間の公演。職員の方に「私、今朝5時半にアガペーさんが○○(地名)を車で走ってるのを見ましたよ。あんなに朝早くから何されていたのですか?」と複数の職員さんから声をかけられました(笑)。利用者の皆様、隊員の顔を覚えてくれており、「お待ちしておりました」と何人もの方から声をかけられました。皆さん、真剣に「タネ」を見破ろうとされていました。
移転したL石油の前で手品&腹話術の公演。「あめっこ」と満面の笑みでお迎えくださいました。
Mさんを訪問し、近況を疑いました。子どもたちもいたので、急きょ手品タイム。
現地の方の希望により、港で急きょ手品講習会。
町内でガソリンを給油。これも復興支援。
大槌町を出発しなければならない時間が近づいている中、電話が鳴り「ローソンに来てほしい」とのこと。そこで、地域のために身を粉にして人々に仕えておられるOさんの4男さん(里帰り)に初めてお会いしました。見送りの為に「ローソン前」で待ち合わせし、しかもアイスコーヒーを人数分準備して下さっておりました。Oさんにお礼を言うと「俺からじゃない。4男からだ。」とのこと。いつも、自分が大変でも人のことを気遣って仕えておられるOさん。そんなお父さんの背中を見て育った息子は、Oさんと同じようなハートをもって人に接しておられるんだなあと思うと胸が熱くなりました。
大槌町を16時半に出発し、大船渡の宿に到着後、即効で夕食を食べ、19時半からの陸前高田での公演に備えました。津波で隔離されたような場所になっており、19時から近所の方が次々と来て下さり再会を喜び合いました。腹話術&手品&お茶っこでしたが、ほぼ全家から来て下さいました。鳥好きの青年は本当に鳥が好きな様で、何やら会話をしていました。
6月29日(木)
大船渡の宿で朝食を食べて8時発。「緑」と「光」がすごくきれいでした。
ウルトラマンにご挨拶。
福島県郡山市の倉庫訪問。
通常のボランティアの内容に加えて、シリアの物資箱詰め作業も同時並行で行われていました。
予定では、公演の予定はなかったのですが、流れで公演をすることに・・・。
大槌町のホタテ、ワカメなどをお土産にもって行きましたら、喜んで頂けました。
Aさんも着替えて本格的でした・・・。
その後、放射線の測量機で敷地内の空中放射線量と、戸井の下の空中射線量の違いを教えて頂き、そのギャップに驚きました。
その後、数軒訪問し、淀橋に21時半に到着。
早速、新鮮な魚を調理。こんなブロックの魚の切り身は初めて見ました。美味しかったです。
公演も訪問もどこも大変喜んで頂けたと思います。
今回は、公演を詰め込み過ぎずに、「空気をよんで」祈りつつ動く時間を多くとりました。
「誰のために集会をするのか?」と考えた時、「自己満足」「自己充足的」な企画ではなく、『本当に必要な人に届けたい』という思いに押し出され、「公演の配達」を今回は特に大切にさせて頂きました。港、個人宅、店、宿、ガソリンスタンド・・・迷惑にならないように、滞在中に顔を出して、事前に公演希望の有無を確認したうえで、「余計なお節介」にならないように注意をしながらの活動となりました。「アガペーさんが、いつも素晴らしいゲストを連れてきてくれてるのに、行きたくても仕事があるから~」と毎回のように言われてきた声・・・今回ようやく、また一つ新しい扉が開いた感じがしました。
今までの一つ一つの出会い、触れ合いの積み重ねがあっての今回第81次。今回は、一度も「忘れないでください」とは、言われなかったです。「忘れてない」ことが伝わったのかもしれません。代りに「お帰り~待ってたよ~」「行ってらっしゃい~また、帰っておいで~」「元気でね!無理しないでね!」と、あちこちで送り出して頂きました。毎回、復興支援に行っているはずなのに、逆に励まされて、とれたての海の幸を食べて・・・のような気がします。全てに感謝して・・・
熊本、九州のことも祈りつつ・・・
皆さんのお祈りを感謝致します。続く第82次にバトンをつなぎます。