アガペーCGN第84次:12月25日(月)~30日(土)   岩手県大槌町

今回は、とにかく寒かったです。特に、海での作業の際には上は10枚、下は8枚、さらにカイロ3枚を身に着けても小雪は連日舞い、風がとにかく冷たかったです。着過ぎで、身動きがしにくかったですが、高齢者の方たちの不自由さが少しは体験できた気がします。現地チームと協力しての今後につながる良き動きができたことを感謝します。

 

<12月25日(月)>  晴れ  皆様の祈りを受けて池袋から夜行バス 

 

<12月26日(火)> 晴れのち曇り
朝6時、遠野は雪が積もっていたので少々心配しましたが、釜石市内と大槌は雪も溶けていました。朝8時過ぎに「大槌ローソン前」に到着。

  
 

 

まずは、宿に到着し、お祈り、今回の打ち合わせ、子どもたちの90分の宿題タイム。

 

 

宿の近所の人が朝から3名来て下さり共に交わり、早めの昼食も8名で頂きました。寒い体におでんが美味しかったです!

 

午後、まずは港に行こうとしたら、隊員の前をAガソリンスタンドのAさんの車がずっと走っていたので、Aさんの職場に立ち寄りました。いつもならば、箱入りで「飴(あめ)っこ」を沢山持ってきて、あめをふるまって下さるのですが、工事車(軽油)がめっきり減り、(地盤沈下したガソリンタンクの問題で)軽油と灯油しか扱えず、しかも移転先の工事が遅れている今、飴もなく、少々疲れた様子でした。でも、プレハブの職場でお茶を入れてくださり、予想外に30分程お話できました。

 
その後、旧役場を通りがかりました。

  
 

そして、毎回何度か足を運ぶ城山の高台からの風景。見えている家は、店舗です。全て津波が来た場所です。以前は、軒と軒が重なり合うように住居が立てられていた町の中心街でした。

 

公園では子ども達が楽しそうに遊んでいました。

 

道中、「おおちゃんバス」にも出会いました!午後からは粉雪もちらつき始めました・・・。

 

その後、子どもたちの施設から依頼があり、向かいました。
初期のころからの話、今の様子、今後につながる良き分かち合いの時となりました。

 

その後、一人で数軒訪問し、再会を喜び合いました。この数週間が仮設夕宅から公営住宅、復興住宅などに移転されるピークだったそうで、どの家も「まだ段ボールに荷物が入ったまま~時間ないから来年まで無理かな~」とのことでした。

 

夕方4時からは、地元のリーダーの方たちと一緒に、「仮設住宅や復興住宅や新居の一人暮らしの高齢者の人たちに、『リーダーたちが畑で収穫した大根、ネギなど』『関西から届いた餅』『もち米』などを配達するお手伝い」をさせて頂きました。顔馴染の人もいれば、初めてお会いする方もおられました。行くところ行くところでお茶やお漬物を出して頂き・・・イーティング(食べる)ミニストリーとなりました。ちなみに、リーダー5名で配布地域を決めて分業したのですが、リーダー達は、自分の分も人にあげ、自分の分は・・・ない・・・それでも、より必要な人に度こけることができることを喜びとする姿に、まさに「これぞ真のリーダー」と思いました。

  

  


       

   
最後の家を訪問するときには雪が本降りになってきました・・・。あっという間に、どんどん積もって行きました。。。向こう岸のひょっこりひょうたん島のタイトアップも綺麗でした。

  


   

夕食は、帰省されていたBさん(アガペー農園のリーダー)のご家族たちと一緒にすることができました。

  
 

宿に帰ると子ども達が待ってくれており・・・誕生会。

 

夜遅くなりましたが、やっぱり雪遊び!
子供たちは「雪のキャンドル」作成!
  


   

 

<12月27日(水)> 快晴
昨夜の大雪は何だったのか?日当たりの良い軒先の雪は溶けていましたが、キャンドルの残骸は29日の夜でもありました!水道のホースも水が凍っていました・・・。寒いはずです!

  
 

 

同じ時間帯でも、目の前の公園はまだ雪が沢山積もったままでした。


 

 

今日のメインイベントは地元の人たちとの餅つきでした。道中、道はアイスバーンで、スケートをしながら、坂道を上って行きました。


  

本格的な餅つきとなりました。

  

  
   

 

隊員たちも運んだり、6臼餅をついたり、返したり、丸めたり、配膳したり・・・。
サンタさんたちもお手伝いくださいました!

  

  

 

 

皆で食べるお餅は美味しかったです。餅入りぜんざい、安倍川餅、きな粉餅、とん汁、みかん・・・どれもこれも美味しかったです!

  


 

午後は3軒訪問しました。風が強く、海は白波が立っていました。

  

 

  
   

Cさんは、旧D小学校(津波で全壊)の裏山から手に入れた自然の素材で、フクロウを4匹作っておられました!髪の毛は草、胴体は松ぼっくり、鼻の穴は松ぼっくりの種、白目は伐採された桜の枝、かぼちゃの種、黒目は松ぼっくりの実、鼻は銀杏(ぎんなん)、羽根はべビーホタテの殻・・・天才的な作品でした。町のかさ上げのために、裏山は全て削られ、跡形もなくなりました・・・。Cさんにとって裏山が一番の遊び場で、心のよりどころでしたが、1年かけて乾燥させて、作品をつくる中で心のバランスが徐々にとれてきたとのことでした。2羽は隊員が、残りの2羽はジョイフルハウスに譲ってくれました。


  

泣いたり、笑ったり・・・8人で2011年からのことを振り返りあっという間に4時間経過・・・。

  

 

犬の絵は、仮設住宅で書いた物。他数軒訪問。

   
     

宿で夕食。

 

宿題ミニストリー

 

 

<12月28日(木)>  晴れ
朝から2件訪問。

 

ホタテのばらしを3時間お手伝いしました。ホタテの殻には、ムール貝や、ホヤや色々なものが引っ付いているので、ホタテだけにきれいにばらす作業でした。とにかく寒かったです・・・。風が吹くたびに涙が出てきました。私は完全防備でしたが、地元の人たちは沖に行くとき以外は2枚・・・。ばあやたちとの至福の時でした。隊員一人で作業に加わったために写真はありませんが、ばらす時に顔に色んな汁が飛んできて、なめてみたら、それぞれの味がしました(笑)。それにしても、無言で黙々と働く姿に仕事の厳しさと真剣さを感じますが、皆さん、目がすごく澄んでいて優しいです。しかも、翌日も同じような作業をするのに、毎日、きれいに最後まで整理整頓、掃除をされる姿にいつも多くのことを学びます。

  

 
      

牡蠣(かき)も立派なものがありました!

 

今日も風が強く、白波が立っていました。
  

鮭の新荒巻が美味しそうでした!

女将のケーキはいつもながらの絶品です!
昨日も今日も、顔を出すだけで「おやつに☆」って持たせてくれる。感謝です!

  

 

火曜日の雪がまだあちらこちらに残っていました。

 

ボランティアセンターに顔を出すと震災直後からずっと働いている3名(現在2人は別の担当)に会え、再会を喜び合いました。今後の願いや、要望を伝えることも少しでき感謝でした。

 

その後、高齢者ホーム、幼稚園他4軒訪問。

 

会えなかった人たちとも、町の中でばっちりタイミングよく会えた人たちも複数おられました。

 

小鎚川にサケ発見!産卵で川に上ってきたようです。

 

夕食はお母さんのところで二人っきりで食べました。無添加、体に優しい味で至福の時でした。「家族8人いたのに1人になる日が来るなんて思ったことなかった・・・」とのこと。年末でたまたま一人ぼっちのタイミングに一人の隊員が訪問。感動の貴重な数時間でした。


   

 

<12月29日(金)>  晴れ
5時半起床、6時出発で、今年最後の定置網の水揚げを見に行ったが、この日だけは5時半に水揚げ・・・。定置網の水揚げを見れなかったのは残念でしたが、空がきれいでした!他の船も次々と入ってきました。

  

  
 

漁師さんが家に持って帰るタコを触って良いと言われ、吸盤に手を近づけると本当に吸い付きました!

 

恵みにより船に乗ることができました!

  


   

頂いたイカのさばき方が分からず、近所の人に急きょ講習を依頼。いつもながら短時間で上手に教えて下さり感謝!すごく甘くてコリコリして最高に美味しい烏賊(イカ)でした!カットしてる時にも、動いていました!新鮮です!

  

 


  

その後数軒訪問し、地域リーダーの配達のお手伝いしていると、2人のばあちゃんから「正月の松の木をお願いしたい」とのこと。。。ニーズにこたえるリーダーたち。ちなみに、町の人が「Eさんは、人の世話とか仕事で忙しすぎるだろうから、Eさんのぶんの松だよ」と既に届けてくれている・・・。しかし、他の一人暮らしで体も不自由な人たちは手に入らない。本当に、自分が犠牲になっても、心が豊かになることをいつも選んでおられる「仕えるEさん」です。

 

その後数軒訪問。

 

夕食は、朝の烏賊(いか)の丸焼きと烏賊のお刺身とサバと地元の野菜がメインでした。皆、口がイカ墨で黒くなっていました。。。味は絶品でした!

  

  

 


   

20時40分発で池袋行きの夜行バスに乗る。遠野、花巻はかなりの雪道走行となりました。

 

<12月30日(土)>  晴れ
朝7時池袋に到着

 

大きなことはできなくても、本当に見たことのある人が顔を出すだけで喜ばれます!

初めての人でも、心と心がつながればすごく喜ばれます。「忘れません」「祈ってます」「God Bless You」のメッセージを携えて続く第85次にバトンを託します。