第70回「メディカル・カフェ@よどばし」

ソーシャル・ディスタンスをとり、思いつく予防、検温、手洗い、消毒、マスクの着用徹底などの対策をさせて頂きながら、第70回目のカフェが開催されました。

 

日本では2人にい1人ががんになる・・・新型コロナウイルスより身近な「がん」にいかに生きて行くのか?
使命ある人生をいかに歩むか。
一日一日の積み重ね。
それぞれに特別な思いをもって言葉の処方箋に心と耳傾けました。

 

最初の1時間は特別講演。その後、1時間の質疑応答。
「カフェタイム」をもてない分、普段聞けないことを沢山質問できました!
初めて来られた方も数名おられました。
今までのカフェの総まとめのような格調高い講話と質疑応答でした。

 

■コロナで色んなことが中止だね。
 ズームで大学の授業をやると、140人以上出席してるけど、誰も寝ないね。
 大学の授業で対面授業は出席しても半分以上は寝る。
 両方やった方がいいね。
 風貌をみて心を読むのが良いね。(がん哲学外来)
 心、悩みが分かる。

 

■よどばし70回、来月は6周年。

 


■コロナ時代の本質
 ・本質をとらえる力=思考力
 ・深い人間への理解=感受性
 ・質の高い決断=安定的
 看護師の子供たちがいじめられることもある。

 

■コロナ・・・「常識的にやりましょう」
 過度でもなく、軽度でもなく。
 あいまいなことは曖昧に答えるのが科学的
 結論的にいうと言うことが全然違う。
 言っているのが政治的なのか、科学的なのか?

 

■著書「教会でもがん哲学カフェ」 信徒の友

 

■「コロナ時代にどのように考えますか?」

■「偉大なるお節介症候群」
 ➀暇気な風貌
 ②偉大なるお節介
 ③速効性と英断


■「気がかり症候群」
 ➀相手の必要に共感する
 ②自分の気持ちで、接しない
 ③ユーモアと客体化


■「爆睡症候群」
 ➀存在自体が周囲を明るくする
 ②客観的に物事を考える
 ③ユーモアと客体化


■「爆笑症候群」
 ➀喜びも悲しみも忘れる
 ②風貌を診て、心まで診る
 ③ユーモアと客体化


■冗談か本気かわからないことを本気でやる人物になる。
 


■「がんとどのように生きるか」
 ・病気になったとき、人はどのように感じ、何を考えるか?
 ・家族は、どのように患者さんを 支えることができるか?
 ・周りの人は、どのように患者さんを 支えることができるか?
 ・人の支えは、患者さんに、どのような効果をもたすか?


■「犬のおまわりさん」
 寄り添うと支えるの違い。
 困っている人と一緒に困ってくれる人がいるかどうか?

 


■がんと共存する時代
 日本は年間130万人がんになる。
 がん患者は日本に530万人、3年生存率72.4%、5年生存率66.4%。半分以上は治る。


■認知症とがん
 日本人の2人に1人が、 一生のうちにがんになるといわれている。
 3人に1人は認知症
 がんと認知症は逆相関するという論文が出てる
 「認知症」の方がいいと思う人は、身内に認知症の方がいない人の場合が多い。


■「がん」は、遺伝子の病気。4つの塩基でなって、3つの塩基で1つのアミノ酸、たんぱくに、1個の塩基が挿入されたり、欠如するとアミノ酸、たんぱくが変わる。突然変異。
 1個の細胞を地球の大きさに例えると
 染色体を国の大きさ
 遺伝子は、町の大きさ
 一個の塩基は、一人の人間
 一個の塩基で細胞は「がん化」する。
「一人で世界を動かせる」


■アダムとイブ 
 言葉に付加と削除をした
 YesとNoで言えば「ヘビ」は、去っていく。
 著書「聖書とがん」出版


■がんで死なない時代が来る。
 でも、120歳で死ぬ。
 アダム 930歳
 アブラハム 175歳
 ノア 950歳
 モーセ 120歳

 


■がんの3箇条
 必ず原因があり、プロセスがある、時間がかかる
 だから予防と治療ができる
 手で触れるのは1cmで10億個の細胞。治る時代。
 転移すると1兆個になったりする
 PETCTは0.5センチ(1億個の細胞)


■風貌を診て、心まで読む=病理学 
 30秒で診断
 チャウチャウ犬


■一日一時間閉じこもって真剣に悩む。中途半端に悩まない。


■文科省「がん教育」を明記し、2021年度から中学校、高校での授業を本格化


■映画「がんと生きる言葉の処方箋」


■山極勝三郎
「類稀な忍耐を持って、日本の独自性を強く主張し、日本の存在を大きく世界に示した」
「段階ごとに辛抱強く、丁寧に仕上げていく。最後に立派に完成する」
 映画


■吉田富三
「自分のオリジナルで流行をつくれ」
「がん細胞で起こることは人間社会でも起こる」=がん哲学
「人間は、ロビンソン・クルーソーの様に孤島にひとり住んでいたのでは、良い人か悪い人かは判らない、人間社会の中に住まわせてみて初めてその性(サガ)が明らかになる。がん細胞もしかり。」


■「吉田富三記念 がん哲学外来」モットーの5か条
 ➀『嫌』とは言わない人物の実践
 ②『ほっとけ、気にするな!』の実践
 ③『あなたの行かれる所に、私も行きます』の実践
 ④『あれも、これも』でなく『これしかない』の実践
 ⑤『謙遜と大胆』の実践


■「教育とは、すべてのものを忘れた後に残るものをいう」 南原繁

 


■Alfred G.Knudson
 複雑な問題を焦点を絞り単純化する
 自らの強みを基盤とする
 なくてはならないものは多くない
 なくてもよいものに縛られるな
 Red herring(相手をその気にさせて、間違った方向に行かせる)のに気をつけよ
 遺伝性のがんは5%、環境による5%、遺伝と環境の相互作用で起こる癌は70%


■人生邂逅の3大法則
 良き先生、良き友、良き読書


■がん遺伝子とがん抑制遺伝子
 相異なるものが緊張関係の中で共存している。生命現象は楕円形。
 同心円の仲良しグループは3年後にはがん化する。
 「真理は円形でなく、楕円形」内村鑑三著


■「がん(人生)は開いた扇の様である」


■「因幡の白兎」
 ウサギ(患者)の境遇を問わなかった。
 治療でも間違えた方法だと悪化する。


■「30m後ろからの見守り」


■「病気も人生の夏休み」
 ガラスの向こうに患者を診てる

 


■「Boys Be Ambitious」
 札幌農学校の2期生に内村鑑三、新渡戸稲造がいた

 


■「プロの為さざること5箇条~内村鑑三」
 ➀「プロは、その人を弱気に乗じて苦しめず」
 ②「プロは、人に悪意を帰せず」
 ③「プロは、人の劣情に訴えて事を為さず」
 ④「プロは、友人の秘密を公けにせず」
 ⑤「プロは、人と利を争わず」

 


■「樋野先生が 新渡戸稲造の言葉で感銘した言葉の処方箋」
 1)間断なき努力は進歩の要件
 2)自分の力が人に役に立つと思うときは進んでやれ
 3)意志は人なり
 4)人の欠点を指摘する要はない 人のあやまちは語るには足りぬ
 5)学問より実行
 6)理由があっても腹を立てぬこそ 非凡の人
 7)花は芽にあり
 8)威厳は優しき声に現れる
 9)われ太平洋の橋とならん
10) 心がけにより 逆境も 順境とされる


■「自分のことで悩むな」

 


■「がん哲学外来はチーム医療」
 新渡戸稲造、内村鑑三、南原繁、矢内原忠雄、吉田富三、勝海舟たちの言葉の処方箋
 南原繁の「政治学」 + 吉田富三の「がん学」


■「がん哲学外来の原点~訪れる人を 温かく迎い入れる」
 母を亡くして 悩んでいるクララに対して、勝海舟の奥さん(たみ)は『悲しい時には 私達の所へいらっしゃい、一緒に泣きましょう、そしてあなたが 仕合せな時には 一緒に笑いましょう。さあ勇気をお出しなさい、——これから先の長い年月のことは考えず、今日という日以外には 日がないと思って ただ毎日をお過ごしなさい』と言った。


■「樋野先生の夢は天国で10人とカフェをすること」
 新渡戸稲造、内村鑑三、南原繁、矢内原忠雄、吉田富三、勝海舟、菅野晴夫、.Knudson
 悩みが解消する
 お茶係


■偉大なるお節介症候群 10ヶ条
 1)「役割意識&使命感」
 2)「練られた品性&綽々たる余裕」
 3)「賢明な寛容さ」
 4)「実例と実行」
 5) 世の流行り廃りに一喜一憂せず、あくせくしない態度
 6) 軽やかに、そしてものを楽しむ。自らの強みを基盤とする。
 7) 新しいことにも、自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力する。
 8) 行いの美しい人(a person who does handsome)
 9)「冗談を実現する胆力」〜 sense of humor の勧め 〜
10)「ニューモアに溢れ、心優しく、俯瞰的な大局観ある人物」


■「犬の十戒」


■「ブスの25箇条」


■『同じ条件の中にいても、あるひとは生きがいが感じられなくて悩み、あるひとは生きるよろこびにあふれている。このちがいはどこから来るのであろうか』 神谷美恵子


■「涙とともに パンを食べた者でなければ 人生の味は分からない」 ゲーテ
 自己形成
 良い覚悟で生きる
 小さなことに大きな愛を込める

 


■「寄り添う と 支える」
 チャウチャウ犬 
 無邪気に小さなことに大きな愛を込めて底の抜けない空っぽの器を用意する


■「つもり違い十箇条」


■「人生いばらの道、されど宴会」


■「病気であっても病人でない」


■「樋野動物園」
 個性と多様性


■「元気な時の自分が最高と思わない」
 ユーモアで包む


■「癌の個性」
 細胞=使命を自覚して任務を確実に果たす 
 癌=真の目標を見失った細胞集団


■人は、最後に『死ぬ』という大切な仕事が残っている


■「マイナス×マイナス=プラス」 算数の方程式
 困ってる人は目の前にいる。助けに行く


■「医療者の2つの使命」
(1)「学問的、科学的な責任」で、病気を診断・治療する(学者的な面)
(2)「人間的な責任」で、手をさしのべる(温かい人間としての関係)
             

■「種を蒔く人になりなさい」
 個性が引き出される

 

続きまして、質問タイム!

■「会話と対話の違い」
 会話は言葉と言葉
 対話は、心と心(30分間顔が見える距離にいても苦痛にならない雰囲気)

 

■死生学=Quality of death

 

■幸せな夫婦関係
 30分間顔が見える距離に一緒にいても苦痛にならない関係
 「余計なお節介(自分の気持ちで接する)」をしない。
 相手の必要に共感する。

 


■「花は芽にあり」
 種が立派なら、良い花が咲く

 

■「医学部に対話学はない」
医者に人生の悩みを求めても無理。(カフェなどで解消)
 医者は純度の高い専門性。

 

■「良いクリスチャンになる秘訣」
 がんは人間学。どんな宗教でもがんになる。
 37度で保温される限りがん化する。
 いかに対応するか(How)が重要。自由意思。
 毎日30分聖書を読む

 

■「70%の情報で決めれない人たち」
 常識的にやりましょう
 人には言えても自分のことになると決めれない人が多い。
 病気のことは純度の高い医者(専門性)に任せる。医学は日進月歩。
 情報をもって自分の自由意思で治療をしないと決断しても良い。
 情報源が曖昧。ネットではなく、信頼する医療者に聞く。

 

■純度の高い専門性
 セカンドオピニオン
 医者の人間性、コミュニケーションは医師によってまちまち

 

■「がんの末期の友人のお見舞いに行くのが心配」
 日本人はお見舞いに行って3分間持たない人が多い
 アメリカの医学部の学生は30分入れる。
 憐れみと同情で行くと嫌になる。
 相手が嫌にならない存在になる(訓練)
 しゃべったりしない方がいい。そばにいるだけで良い。
 30分間一緒にいても嫌にならない顔になる。
 来てくれた思い出は残る!
 余計なお節介ではなく、偉大なるお節介!

 

■「認知症の家族にいかに寄り添えばよいか?」
 症状にもよるけど、周りが大変な場合は・・・
 「自分の家族は人に見てもらう。人の家族は自分が見る」社会をつくっていった方が良い。医療の共同体。一人の人間を癒すためには1つの村が必要。
 昼間は自分で見ても、夜は他の人に見てもらう(自分は寝る)とかが良いね。
 

■「コロナで寄り添ってあげたいけど近づけない今、いかに寄り添うか?電話だけは淋しいかと・・・」
 病院は、外からの見舞いはできなくなってる。
 本人もお見舞いに行けない人も「コロナ」が原因だとわかってるから、コロナのせいにすればいい(笑)。
 過度の自粛の面もあるけど、医学的には軽度の自粛はいけない。
 医療や科学は先憂後楽!

 

■「先生が日頃気をつけられている感染症の予防」
 樋野先生たちの時代の病理学者はマスクも手袋もする。
 でも、先生の恩師たちの時代はマスクも手袋もしなかったので、みんな結核になってる。でも90歳ぐらいまで生きてる。
 感染病はいつもである。常識的に注意する。
 マスクも、何のためか?自分がうつさない用か?相手にうつさない用か?
 常識的にやる。無視してはいけない(相手が嫌にならないようにする)。
 病理学だったから無頓着。無頓着なほどに大胆になる。
 「もし、死ななければならないのでしたら、死にます」 良い覚悟
 感染症は外からのものは、防げる。内からのがんは防げない。
 ペストが流行った時に、王様が市民に避難命令を出したが、ルターは無視した・・・困った人を置いて避難できなかったが、ペストになってない。
 何が優先順位が高いか・・・物事を決める時の決断の仕方!
 ※決め方の訓練。覚悟を決める。

 

■「“コロナ時代の本質”をもう少し詳しく知りたい」
 ・本質をとらえる力 
 ・純度の高い専門性で知る。
 ・深い人間への理解
  感染した人(一番弱い人に対する)にどういう態度をとるのか?
 ・質の高い決断=
  それぞれの道を調べ、どの道に行くのか自分で覚悟を決めて選ぶ。

 

■「星の王子様の現代的意義」
 その人にあったものを探す。
 その人でなければできないようなことが与えられる。
 個性、機軸をしっかりと持つ。
 そういうものは、目に見えない。自分で見つけよ。

 


いつもとは違う祝福を頂き、このようなカフェを開催できたことを感謝します。
言葉の処方箋を沢山いただき、多くの質問にも答えて頂き、それぞれに、悩みを解消できたことを感謝します!それぞれが寄り添っておられる方を良い方向に導かれるようにお願い致します。さらにこのような素晴らしい言葉の処方箋が日本中に世界中に広がっていきますように☆

 

次回は7月と8月合同で7月26日(日)13:30~15:30です☆
6周年記念です!
コロナの感染拡大防止のために短縮版のカフェ無しです。

 

もちろん、樋野先生の言葉の処方箋も沢山処方して頂けます☆
是非ご家族。ご友人をお誘い下さい。
初めて参加されるご近所の方や他府県からの方も毎回複数組おられます。
是非、お気軽にいらしてください☆

2020年の今後の詳しい日程はこちらをご覧ください。

 

※個人面談は、毎回3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。

※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。

※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。

なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。

 

 

さて、樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!

樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!

様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
先生が、よく言われる言葉に「人生の3大邂逅」があります。その中の一つ、「よき読書」です!

 いい覚悟で生きるがん哲学外来から広がる言葉の処方箋  明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

 

見上げれば、必ずどこかに青空が  がん哲学外来へようこそ (新潮新書)

 

あなたはそこにいるだけで価値ある存在   がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人

 

こころにみことばの処方箋 世界に広がる「がん哲学」     

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「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」などが中国語に翻訳されています。
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。

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とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!

どなた様も、お気軽におらしてください☆

がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆

 

※2020年の予定は こちら

※淀橋教会への行き方は こちら

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さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。

現在約150カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!