第62回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」

今回も、素晴らしいひと時となりました。
昼は陽があなたを打つことがなく・・・この猛暑の中、守られ、使命に生かされていることに感謝申し上げます。
毎回参加しておられる方も、初めての参加者も、遠くから近くから、樋野先生の言葉の処方箋と「出会い」を求めて、「『外』に出てこられた」皆様と共に、かけがえのない時を過ごせたことをうれしく思います。

 

 

まずは、もはやテーマソング化している「365日の紙飛行機」を皆さんと大熱唱。
最後はいつも「飛んでみよ⤴」で終わりますね☆「飛行機を飛ばしてこれから飛んでいく場面を想像しながら歌いましょう」との司会者からの声かけがあり、それぞれに思うを込めて歌っておられました。
今回も、参加したくても参加できない様々な事情の方々のためにダイジェストをお分かちさせて頂きます。

 

早速、樋野先生の前半の講話です。

☆「62回目、すごいね」 
 →今日も暑いね
 →「にもかかわらず」継続してやるといいね

 

☆「365日の紙飛行機」
 →折りかたを知らなくてもいつの間にか 推進力


☆「希望を持っている人は、『病人』と言わない」


☆「マゼラン」
 →行き先を知らずに航海に出た人。星を頼りに新しい方向を進んだ人
 →マゼラン海峡(大西洋と太平洋をつないだ人物)


☆「デカルト」  
 →マゼランと対照的
 →「われ思う、ゆえにわれあり」 
 →定規とコンパスをもって確実に対応した。数学者。


☆「マゼランもデカルトも素晴らしい」
 →2人とも歴史上の素晴らしい人物。
 →人間には個性がある。 
 →与えられた個性を完成するのが人間。


☆「8月9日」
 →天城山荘「からしだね~21世紀の医療の扉を開く」
 →訳が分からのが良い
 →異分野の人間が年に一度会議 異分野交流のきっかっけ


☆「異分野の人と同じテーブルに座って1時間2時間話すのが訓練」
 →純度の低い人と話しても勉強にならない
 →その分野を調べ尽くした人と話す
 →純度の高い人は言っていることが確か
 →純度の高い、その分野を究め尽した人と話す


☆秋田大学「がんプロフェッショナル」
 →がん研究の未来を開くリサーチマインドの重要性~がん哲学外来
 →文科省の養成プラン


☆「11日 松本 映画上映&トークショー&シンポジウム」


☆「暇は良い」
 →定年退職すると暇で良い
 →太陽の光が差し込む。尊厳に触れる。
 →人間は自分の年齢に気づかない
 →歳をとっても自分の行く道がある

  


☆「心に咲く花」松本のニュースレター


☆「ヘレンケラーとサリバン」
 →三重苦のヘレンケラーの言葉
 「私は一人の人間に過ぎないが、一人の人間である。何もかもできないが、『何かはできる』。」
 →何もかもできなくても、出来ることを拒まない。
 →どんな境遇にかかわらず、自分に出来ることを拒むな。


☆「一人の人間が世界を変える」
 →人間は自分では希望のない状況だと思ったとしても、人生の方からは期待されている存在である。そのことを実感する深い学びの時を与えられている。その時、その人らしい発動してくる。
 →希望は、明日が世界の終わりでも、今日リンゴの木を植える行為をおこすものであろう。
 →役割と使命感の自覚へと導く。
 →全ての始まりは「人材」である。
 →一人でやると、誰かが協力してくれる。

 

☆「8月18日  新渡戸稲造シンポジウム 中野サンプラザ 14時」 
 →東京女子大の学長と恵泉女学園の理事長と樋野先生と3人で講演。

 

☆「札幌中央図書館で映画上映」 


☆「クラーク」 
 →札幌農学校の教頭として行った。8か月。一期生は会ってる。
 →二期生の内村鑑三と新渡戸稲造は日本でクラークに会っていない。
 →新渡戸稲造は、札幌農学校の時に鬱的になる。札幌農学校の図書館で全部本を読んでいる。カーライルの英語の本、衣装哲学の本を30回も読んでいる。
内村鑑三も心配している。
卒業しても、内村鑑三は日本では働く場もない。ボストンでアマースト大学に行く。臨終の間際のクラークの言葉を知る。「私の人生は札幌の8か月間」
クラークはアメリカに帰って倒産して貧しい生活をしていた。初めは『あれがクラークか』と失望した。しかし、「臨終の言葉」で内村は見直した。


☆「新島襄」 
 →20代で日本を密航する。江戸時代。横浜港から函館経由で中国上海へ、アメリカへ。
  船長に慰められた。ボストンのアマースト大学に行く。
 →密航者が留学生、通訳者になって日本に帰る。
  明治維新になって、江戸時代が滅ぶ。英語の通訳者として雇われる。
 →「その時」に全力を尽くしてやる。時至れば、何かが与えられる。


☆内村鑑三は、札幌農学校を卒業後、フィラデルフィアに行く。障碍者の施設で働くために。内村も鬱的になる。その時に、新渡戸に「新島襄がもう一度アメリカに行くときに内村鑑三で会ってくれ」と頼む。新島は内村と会い、慰められ、内村はアマースト大学に行って日本に帰る。


☆「出会いが与えられる」
 →出会いで人生が決まる。
 →一見不条理で、いいと思わないことでも、後から思えば、『それで良かった』と思える。
 →人生でハッピーだと思う時には良いことは与えられない。
 →嫌だと思う苦しみの中でこそ、何かが与えられる。


☆「もしかするとこのときのため」
 →自分のことがどうでもよくなる。
 →人の見方も代わる。自分のことに無頓着になる。無頓着になると、人を批難しなくなる。
 →存在自体に価値がある。
 →ほっとけ、気にするな。


☆「ネガティブな世界に入ると自分もネガティーブになる」
 →自分は不条理の世界の中で、全力を尽くすと何かが与えられる。不思議。


☆「アダムとイブ」


☆「どうせ死ぬ。生きて120歳」
 →人間は自分の寿命に気づいていない
 →毎日毎日が大切。
 →「人生いばらの道、されど宴会」
 →カマキリや昆虫は自分の寿命を知っている。

 

 

その後、樋野先生との「個人面談」&「テーブルトーク」の時間です。

司会者から、解決できなくても、「犬のおまわりさんにはなれますね☆」と励まされ、お茶を飲みながら対話の実践タイム☆それぞれに、抱えている問題(病気、介護など)、日常のことなどを、ざっくばらんに、悲しみの涙と笑い声交じりに、それぞれに過ごされていました。何人かに感想を聞いてみました。


☆「貴重なメンバーで苦難の道を共有できたことを感謝します」

 

☆「豊かな感じを受けました。」

 

☆「まだまだ話したい感じです。すごく慰められ、励まされました。」

 

☆「それぞれの経験を話させて頂きました。」

 

☆「初めての人でしたが、共通することもあってうれしかったです。」

 

 

 

その後、後半の樋野先生の講話もありましたので、それもお分かちさせて頂きます。

 

☆「勇ましき高尚なる生涯」 by 内村鑑三
 →自分よりも困っている人たちはたくさんいる。その人たちのために何かをやる。

 


☆「自分が尊敬する人物が言ったことを語る」
 →全集は、内村鑑三、新渡戸稲造、矢内原忠雄に比して、少ない南原繁全集は10巻。
 →矢内原忠雄が胃がんで亡くなった12月追悼記念告別式で、南原繁が矢内原のことを言ってる。南原繁が「『本郷通りで図書室を開き、カフェを開きたい』という夢を持っていたが、胃がんになり、夢果たせず」と言った。その夢をかなえるために樋野先生はカフェを始めた。
 →南原の本を読んだのは、樋野先生の恩師が、南原繁が東大総長時代の法学部の学生だった。毎日南原の話をするから、本を読んだ。
 →自分の尊敬する人物に会って、尊敬する人物が言ったことを暗記して語る。
 →尊敬する人物がいるか?
 →偉そうに話せる人物になる。夜を徹して尊敬する人の本を読む。

 


☆「からし種」
 →どんな種よりも小さいが、成長するとどんな植物よりも大きくなる。鳥が来て巣をつくるほどの木になる。鳥が巣を作ってくれる。

 

☆「良い種と悪い種。どれが良い種か識別する能力をどのように養うか?」
 →本物と偽物を識別する能力をもつ。


☆「湧き水と源流」  
 →大きな流れになる


☆「犬のおまわりさんの現代的意義」 
 →困っている人と一緒に困ってくれる人
 →解決はない 
 →一緒に困ってくれる人が大切


☆「ドラえもんの現代的意義」
 →靴を履いて外に出たら誰かが協力してくれる
 →境遇に関らず、外に出る
 →八方ふさがりでも天は開いている。


☆「アルプスの少女ハイジの現代的意義」
 →無邪気に、喜んで、小さなことに、大きな愛を込める。


☆「サザエさんの現代的意義」
 →家族全員でハイキングをする
 →サザエさんが号令して、家族(おじいさん、おばあさん)が協力してくれた。
 →ファシリテーター(司会者)とコーディネーター(協力者)が必要


☆「桃太郎の現代的意義」
 →ビジョンが明確であれば、みんな手伝ってくれる。
 →ビジョンが明確でないとみんな去って行く。
 →犬猿の仲を一つの目的のために進めた。


☆「デカルトとマゼランの違いをのべよ」

 

 

 

 

すごいですね!

 

人生の中にも身の回りの中にも、理解できないようなことが沢山起こりますが、人は思うよりも一人じゃないんですね☆共に集い、共に笑える「仲間」がいることを本当に感謝します。共に分かち合う中で、悩みが解決しなくても解消し、悩みの優先順位が変わる場、新しい視点で「問題」を見れるように変えられる場として、ますます各地のメディカル・カフェが用いられますように!

 

今回は、ウェブ担当スタッフが、普段の病院通いに加えて、白内障になったために、パソコン作業がほんの少しずつしかできず、投稿が大幅に遅れたとこをお許しください。複数の方から、「7月のよどばしカフェのアップはまだですか?」と問い合わせがありました。八方ふさがりに思える時ほど『カフェ』で聞いた様々な言葉の処方箋が心の深い所から湧き上がってくるから不思議です。「人生いばらの道、されど宴会」「ほっとけ、気にするな・・・どうせなるようにしかならない」「自分を後世へのプレゼントとして与える」「存在自体に価値がある」・・・。すごいですね!

 

「言葉の処方箋」は、効果満点です!

 

 

 

次回は9月12日(木)13:30~16:00です!

 

もちろん、樋野先生の言葉の処方箋も沢山処方して頂けます☆
是非ご家族。ご友人をお誘い下さい。
初めて参加されるご近所の方や他府県からの方も毎回複数組おられます。
是非、お気軽にいらしてください☆

2019年の今後の詳しい日程はこちらをご覧ください。

※11月の予定が変わりました!お間違えなく!
11月8日(金)13:30~16:00になりました!

 

 

※個人面談は、毎回3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。

※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。

※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。

なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。

 

 

さて、樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!

樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!

様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
先生が、よく言われる言葉に「人生の3大邂逅」があります。その中の一つ、「よき読書」です!

 いい覚悟で生きるがん哲学外来から広がる言葉の処方箋  明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

見上げれば、必ずどこかに青空が  がん哲学外来へようこそ (新潮新書)

あなたはそこにいるだけで価値ある存在   がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人

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「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」などが中国語に翻訳されています。
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。

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とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!

どなた様も、お気軽におらしてください☆

がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆

 

※2019年の予定は こちら

※淀橋教会への行き方は こちら

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さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。

現在約150カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!