第54回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」

ここ数日最高気温が10度の東京・・・♭
今朝も、外に出るとあまりの寒さにため息がつくような気分・・・。でも、「あなたはどこにいるのか?」という言葉の処方箋が思いにやってきて、空を仰ぐと「365日の紙飛行機」が口から不思議に出てきた・・・。

さすがの寒さに来たくとも来られなかった方も複数おられましたが、今回も初めての方も複数交え、カフェが開かれました。

まずは、青い空に紙飛行機を飛ばすような気持ちで、樋野先生の愛唱歌の一つであり、「よどばしカフェ」のテーマソング化しつつある「365日の紙飛行機」をみなさんと熱唱してスタート。

では、早速、樋野語録の前半部分をおすそ分けさせて頂きます。

 

    

☆「54回目、すごいね」
 →来年の予定も決まっていてすごいね。
 →継続することは重要。
 →病気になると、(予定がなくなり)手帳が真っ白になることも多いけど、
  手帳に定期的に書き込めることは良いね。
  予定のない人がいっぱいいる。

 

☆「365日の紙飛行機」
 →人は思うよりもひとりぼっちじゃないんだよ。
  すぐそばの優しさに気づかずにいるだけ・・・
 →誰かが関心を持ってくれて見てくれてる

 

☆「クララが母を亡くした時に、勝海舟の奥様(タミ)がクララに言った言葉」
 →「悲しい時には私たちの所にいらっしゃい。一緒に泣きましょう。
  そして、あなたが幸せな時には一緒に笑いましょう。
  さあ、勇気を出しなさい。
  これから先の長い年月のことは考えず、
  今日という日以外には日がないと思って、ただ毎日を過ごしなさい」
 →勝海舟は、クララに宿を提供したので、「クララの日記」に出てくる。
  クララは感謝して、勝海舟たちのことを書いている。
 →知っていると悩みの優先順位が下がる。

 

 

☆「樋野興夫著『楕円形のこころ』出版」
 →真理は円形にあらず、楕円形である。
 →一個の中心の周囲に描かれるものであらずして、
  二個の中心の周囲に描かれるべきものである。
 →宇宙も円形であらずして楕円形である。それは、人は何事にも寄らず、
  円満と称して円形を要求するが、天然は人の要求に応ぜずして、
  楕円形を採るは不思議である。
 →何事も楕円形、相異なる二つの中心点がある。バランスが重要。
 →仲良しグループだけの同心円では、初めは良くても後でがん化する。
 →生命現象はバランスの上に立っている。

 

☆「生活や言葉が違っても、心が通じれば友達であり、
  心が通じ合う人と出会うことが人間の一番の楽しみである。」   By 新渡戸稲造

 

☆「人を自分より優れたものと思う。」
 →自分のことでなく他の人のことも省みなさい
 →相異なるものが共存する習慣をつける

 

☆「桃太郎の現在的意義(器量)」
 →「性質の全く異なったものを最高の運命共同体に仕上げた」  by 新渡戸稲造
 →犬猿の仲を一つの目的に向かって連れて行った
 →仲良しグループで、他を排除するのではない。

 

☆「ノーベル賞の本庶先生の記事が某大手新聞紙に掲載され、最後の一行」
 →「がん患者の心理に詳しい 樋野興夫(順天堂大学教授)は、
  治療を受けた患者さんも貢献した。
  受賞のニュースが、患者さんを勇気づけていることは意義深い。」

 

 

☆「訳がわからないのが良い」

 

☆「違う存在の人を認める=個性を引き出す」
 →心の余裕があると、相手の個性を引き出せ、相手は自分で何かをするようになる

 

☆「幅の広さを持つ」
 →「弾力性&洞察力(ひらめき)&複眼の思考」をもつ人物になる。
 →教養を深め、時代を読む。

 

☆「賢明なる寛容のある人物になる」 新渡戸稲造の精神
 →異質な者を認めると寛容な心がでる=賢明なる寛容
 →内村鑑三は非常に厳しいところもあったけど、
  新渡戸稲造は脇が甘く、賢明な寛容であった。
 →何でもかんでも寛容なのではなく、基軸がしっかりしている寛容。

 

☆「人生は思い出」
 →5年10年後に思い出すこと。
 →同じような現象が起こった時にどうするのか   胆力
 →一見不利に見えたようなことが、10年20年後に良き思い出として残る。
 →犠牲を払うと、思い出になる。
 →カフェも思い出作り

 

☆「勇ましき高尚なる生涯」
 →「人生いばらの道、にもかかわらず宴会」 however
 →毎日いばらの道。にもかかわらず、心は宴会。
 →自分が犠牲になっても心が豊かになり、明日死んでもいいと思えるようになる。

 

☆「もしかするとこのときのため」
 →モルデカイ「もしかするとこのときのため」
 →エステル「もし、私が死ななければならないのでしたら死にます」
 →覚悟が出来ると死とかどうでもよくなる

 

☆「人間の寿命は120年」
 →アダムは930歳で死んだ。
 →ノアは950歳で死んだ。
 →アブラハムは175歳で死んだ。
 →モーゼは、120歳で死んだ。

 

☆「人間の寿命は120歳」
 →人間が、死ぬのは自分のせいではない。
  アダムとエバが、蛇の誘惑に負けて、善悪の木から食べたから。
 →言葉の付加(挿入)と欠失(削除)をすると誘惑に負ける。
 →本当の真実は「YES」か「NO」で答えればよい。
 

 

☆「何が真実で何が嘘か見極める見識をもつべき」
 →皆迷っている。
 →真実に気づく人物になる。

 

☆「人間は存在自体に価値がある」
 →人と比較したり、人を評価したりしてはならない。
 →存在は与えられたもの。与えられたプレゼント。
  プレゼントは自分でコントロールできない。
 →自分を人にプレゼントとして与える。
  カフェは、その学びの場。

 

  

 

いかがですか?すごいですね!
格調高い講話の次は、樋野先生との個人面談&テーブルトークです。
感想を何人かに聞いてみました。

☆「初めて参加しました。本当に来て良かったです!」

 

☆「普段、家族とは話せないことをここなら話せて、すっきりしました!ありがとうございます!」

 

☆「貴重な体験を伺えて参考になりました。病気の種類は違うけど、共通の思いがありました。それぞれに色んな所を通ってくんだなと思いました。」

 

☆「自分のことしか見えなかったけど、他の人の話を聞いて、自分よりもっと大変な人がいることを知りました。悩みの優先順位が下がった気がします。」

 

☆「人と話すのは実は苦手なんですけど、お茶なら入れれます。お茶係りとしてお手伝いできることをうれしく思います。毎月お茶の準備が楽しみです。」

 

☆「それぞれに辛い死を体験していました。自分で選べない死。」

 

☆「一人ひとりの涙がありました。」

 

☆「涙を共有できる場所が感謝でした」

 

☆「樋野先生から語られる沢山の処方箋、一気に元気になった気がします。何日ぐらい持つかなあ(笑)。来月も来ます!来月まで持つといいなあ。」

 

☆「人生経験がにじみ出てくるような樋野先生の言葉に『やってみよう』と思えました」

 

などなど。初めは皆さん緊張されていましたが、お茶のスタートから20分ほどしたら徐々に笑顔や涙や笑い声があちこちに・・・。毎回不思議な光景です。

 

  

 

さて、後半の樋野語録もお分かちさせて頂きます。

☆「12月22日は万座温泉で樋野先生のトーク(クリスマス会)」

 

☆「もしかするとこの時のため」 
 →条件が全部そろってからやるものではない。
  「がん哲学外来 メディカル・カフェ」のスタート
 →歩きながらやる。
 →自分で計画を立ててやるより、背中を押されているような感じでやる。
 →使命は与えられるもの。

 

☆「自分の役割、使命」
 →器さえあれば、自分が不完全でも関係ない。

 

☆「人間は、空っぽの器」
 →丈夫な底が抜けない器を作っておくのが訓練(学び)。
  中に水を入れない方が良い。
 →本当の出会い=誰かが水を入れてくれる

 

☆「がん哲外来の発足理由」
 →矢内原忠雄が、東大総長をやめた時に、「本郷通りに悩める学生たちのためにカフェを開きたい」と言ったが、胃がんになり夢を果たせなかった。樋野先生は、その夢を果たすために「がん哲学外来 メディカル・カフェ」を始めた。そもそもは、矢内原が第一高等学校の学生だった時に、新渡戸は『悩める学生は、校長室は敷居が高いから相談に来れない』ということで、木曜日の午後に第一高等学校の近くに家を借りてカフェを開いていたが、そこに矢内原も行っていた。」
 →昔も今も悩める人がいる。その人たちに必要な場所を提供する。

 

☆「『がん哲学』は樋野先生の造語」
 →「生物学的な法則」と、「人間学的な法則」を合体させたのが「がん哲学」
 →樋野先生は、現在、30名の人口、60%の空き家率の無医村で生まれたから。
  小学校も中学校も既に廃校。
  樋野先生は幼いころから病弱で、母に背負われ隣の村の診療所に・・・。
  その途中に長い暗いトンネルがあり、3歳で医者になろうと思われた。
 →樋野先生の家族の話(父、母、祖父母の話)
 →一人で静かに考える習慣がついた。
  一日一時間、読書の習慣がついた。

 

☆「自分が読んだり 聞いたことを人に言える人になる」
 →心に響いた実感がある人。高尚。
 →がん哲学のエッセンス。

 

☆「変わり種になる」
 →「からし種」の如く。
 →どんなに小さいことでも、ちゃんと育てば鳥が来るようになる。
 →それぞれの人生において変わり種になる

 

   

 

どうですか?すごいですね!

毎回東西南北遠近から多くの方が参加してくださいます。それぞれに、他の場所では言えないような深い悲しみ、大きな痛みの中から、このカフェに来られ、問題が解決はしなくても解消され・・・いつの間にか、カフェの実践の後半にもなれば微笑むことができるように☆悩みや悲しみがあったからこそメディカル・カフェを訪れ、良き出会いを通して毎回ドラマが繰り広げられています。言葉の処方箋を頂き、自分自身の存在、お互いの存在の尊さを更に知ることができますように・・・。来月も再会できるのを楽しみにしています。

 

  

 

次回は「1月22日(火)13時半~16時」です。
もちろん、樋野先生の言葉の処方箋も沢山処方して頂けます☆
是非ご家族。ご友人をお誘い下さい。
初めて参加されるご近所の方や他府県からの方も毎回複数組おられます。
是非、お気軽にいらしてください☆

 

 

さて、2019年の今後の詳しい日程はこちらをご覧ください。

 

 

※個人面談は、毎回3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。

 

※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。

※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。 

 

なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。

 

 

 

 

さて、樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!

 

樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!

 

様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
先生が、よく言われる言葉に「人生の3大邂逅」があります。その中の一つ、「よき読書」です!

 いい覚悟で生きるがん哲学外来から広がる言葉の処方箋  明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

見上げれば、必ずどこかに青空が  がん哲学外来へようこそ (新潮新書)

あなたはそこにいるだけで価値ある存在   がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人

こころにみことばの処方箋 世界に広がる「がん哲学」      51-SVP5R6aL._SX330_BO1,204,203,200_

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「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」などが中国語に翻訳されています。
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。

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とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!

 

どなた様も、お気軽におらしてください☆

がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆

 

※2019年の予定は こちら

※淀橋教会への行き方は こちら

 

 

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さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。

現在94カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!