第53回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」
本格的な秋を感じさせる時節となり、雲一つないきれいな空の中のカフェでした。
久しぶりの方や、初めての方も多数交えてよどばしカフェのスタート。
まずは、「糸」を皆さんと大熱唱。
涙ながらに歌っておられる人が複数おられました。
本当に良い歌詞、曲ですね。
今、本当につらい所を通っておられる方も、いつかきっと誰かの「仕合せ」につながるんでしょうね・・・。
参加したくても病状や諸事情でこれなかった方の為にも、今月も樋野先生からの言葉の処方箋をお分かちさせて頂きます。まずは前半の講話です。
☆「毎月継続することは大切」
☆「縦の糸と横の糸」
→縦の糸と横の糸の両方があるから頑丈になる
どちらかだけだともろい。
→相異なるものが共存すると良い 「楕円形の心」
☆「生命現象から具象的に学ぶ」
→交感神経と副交感神経
→がん遺伝子とがん抑制遺伝子
☆「楕円形の心~がん哲学エッセンス」出版記念会
→同心円ではなく楕円形の関係が重要。
→緊張感の下に、どんな人でも「存在」だけは認める。
→仲良しグループだけだと3年後には「がん化」する。
人間関係も仲良しグループだけを集めない。
☆「一緒にいてお互い苦痛にならない人になる」
→「訓練」によってできる。 ※カフェは「訓練」の場
☆「他人に光を発する人物になる」
→カフェで温かく包まれる(経験をする)と、今度は、他人に光を発するようになる。
まずは良い経験をすると、自分が温かい光になる。
→時代を動かすリーダーのすがすがしい胆力。
☆「自分の人生の走るべき行程と見据える勇気を持つ」
→自分を空の上から客観的に見る
☆「からし種」
→地にまかれた極小の種が大きな木になり、やがてその木に巣ができる。
=人が集まる。
→人に自分の人生を与える人物になる。そのために生まれてきた。
☆「人間は、人生から期待されている存在」
→「人から期待されている」と思うと失望に終わる。
→自分のことに無頓着になり、人のために何かをやる。
→人のことを考えると自分のことはどうでもよくなる。
「ほっとけ。気にするな」
☆「困ったときには30秒お茶を飲む」
→向こうが自然に去るまで待つ
→何かを言うとつけこまれる
→「なぜアダムとイブは蛇の誘惑に負けたか」
言葉に付加と削除を付け加えたから。
→「Yes」か「No」で答えると良い。
☆「寿命」
→アダムは930歳で死んだ
→アブラハムは175歳まで生きた
→モーセは120歳。モーセの時から人類の寿命は120年と決められた。
☆「冗談ぽいことを学ぶとユーモアになる」
→悲壮感が漂っていたのがユーモアに感じる
→「ユーモアは、『あなたがもっと』」
☆「sense of proportion センス オブ プロポーション」
→「大切なことは大切、どうでもよいことはどうでもよい」というセンス。
→何が大事で何が大事でないか区別がついてない
→識別する能力
樋野先生のユーモアあふれる「格調高いお話」に引き続き、樋野先生との個人面談タイム。
その、裏番として、各テーブルでの対話の訓練の時もわきあいあいと☆
毎回のことですが、多くが初めてお話する者同士ですが、5分もすれば、不思議にどのテーブルもかなり盛り上がっております・・・。参加者の声を何名かに聞いてみました。
☆「初めての参加で初めは緊張しましたが、いつの間にか大笑いしていました」
☆「思わぬ出会いがありました!」
☆「自分自身で病を抱えていますが・・・介護の話で盛り上がりました」
☆「久しぶりに笑えました」
☆「初めは知らない人ばかりで緊張しましたが、良き情報交換ができて良かったです」
などなど
後半の樋野先生の講話もどうぞ!
☆「人は説得するのではなく、気にさせるもの」
→曖昧に応えるのが科学的
☆「頑丈な空っぽの器を作るだけ」
→自分で水を入れるのではなく、誰かが出会った時に水を入れてくれる
☆「訳の分からないことを本気でする人物が必要」
☆「人と競争せず、ほっとけ、気にするな」
→人と競い合うから忙しい
→人に譲るだけ譲ると本当に暇(日間)になる
日間になると尊厳に触れる。そして、自分の役割使命に気づく。
(自分にしかできないことが与えられる。)
→人と競争しているうちは、本当の役割、使命は与えられない。
☆「もしかするとこの時のため」
→モルデカイがエステルに言った言葉
年齢は相当差がある。モルデカイは、いとこであり、エステルを養女にした。
→エステル「私が死ななければならないのでしたら死にます」
覚悟
☆「私が死ななければならないのでしたら死にます」 覚悟
→自分のことを思ってくれている人が言葉をかけてくれる。
→言われた言葉に自分がどう反応するか?
☆「『何を言ったか』ではなく。『誰が言ったか』が重要」
→「あなたが言ったから慰められた」と言われる人物になる。
☆「樋野先生は田舎の出身」
→30人の人口。60%の空き家。無医村。小中学校廃校
いつも一人だから、「淋しい」とか悩みがない。
順境も逆境もない。
☆「ロビンソン・クルーソー」
→人間はロビンソン・クルーソーのように、孤島に一人で住んでいたのでは、良い人か悪い人かわからない。人間社会の中に住ませて初めてその性(さが)が明らかになる。
☆「ごみの中で輝く」 →イエスはどこで産まれたか?
☆「良き訪れは、どんなことでも喜んで小さなことに大きな愛をこめる人に訪れる」
→羊飼いがイエスに一番に出会った。
→立派な人に良き訪れは来ない。
→羊飼いの特徴は、「喜んで小さなことに大きな愛をこめる」
→自分のことは悩むな
☆「アルプスの少女ハイジ」
→ヨハンナ・シュピリがこよなく尊敬したのはゲーテ
→ゲーテの小説は「自己形成小説」
→「喜んで無邪気に大きな愛をこめる」
☆「涙と共にパンを食べた者でなければ人生の味は分からない」 ゲーテ
→涙を流しながら何かをやる。
☆「最後の5年が勝負」
→自分の背中を30メートル後ろから見てくれる人がいるか。
会場からの質問にも答えてくださいました。
■質問➀
「お話に来られた方よりも先に立ってはいけない」が、どうしても立たなければならない時間になったときに、どうすればよいのか?」
→「相手が去るまで、自分からは動かない」
→どのようにしたら相手が先に立っていくか訓練する。
→時計を見たら相手は嫌になる。
時計を見ずに相手が去るにはどうするのか訓練。
→文句言われたら下を向いて深刻な顔(風貌)をしてお茶を飲む
→偉い人間は自分から誰も去って行かない。相手の自由意思で去っていく人物になる。
3分でできる。3分同じ所に居たら去っていく。
→「チャウチャウ犬」「ナマケモノ」から学ぶ。
本人は一生懸命やっていると、相手はほほえましく見える。
相手を笑わせ、相手をなごませる存在になる。
→自己放棄し、境遇に関わらず、相手のことを考えるとできる。
→存在自体に価値がある。人と比較不要。自分のことを悩む必要ない。
■質問②
「自分や全く知らない他人のことは『ほっとけ』るけど、家族が苦しんでいるときにはどうすれば良いのか?」
→「ほっとけ」「気にするな」が相手にわかると相手は嫌になる。
無視されていると思う。
→順調な時には会話で楽しめればよい。
しかし、大変な時には、30分間同じ部屋でテレビ、新聞、食事会話をせずに顔が見える距離で沈黙の世界でおれるかどうかが重要。一緒にいて苦痛にならない存在になる。会話をする必要は、ない。お互いにやることがあれば、場所は共有をしてできるように、訓練。3日やればできる。訓練の機会がない。
→日本では、「会話学」を学ぼうとはするが、「対話学」を学ぼうとしない。
対話は心と心。対話は、風貌(顔つき)は訓練で、一夜で代わる。
会話は言葉と言葉だから人を傷つけたりする。
どうですか?すごいですね!
毎回東西南北遠近から多くの方が参加してくださいます。それぞれに、他の場所では言えないような深い悲しみ、大きな痛みの中から、このカフェに来られ、問題が解決はしなくても解消され・・・いつの間にか、カフェの実践の後半にもなれば微笑むことができるように☆悩みや悲しみがあったからこそメディカル・カフェを訪れ、良き出会いを通して毎回ドラマが繰り広げられています。言葉の処方箋を頂き、自分自身の存在、お互いの存在の尊さを更に知ることができますように・・・。来月も再会できるのを楽しみにしています。
次回は「12月13日(木)13時半~16時」です。
もちろん、樋野先生の言葉の処方箋も沢山処方して頂けます☆
是非ご家族。ご友人をお誘い下さい。
初めて参加されるご近所の方や他府県からの方も毎回複数組おられます。
是非、お気軽にいらしてください☆
さて、2019年の今後の詳しい日程はこちらをご覧ください。
※個人面談は、毎回3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。
※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。
※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。
なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。
さて、樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!
樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!
様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
先生が、よく言われる言葉に「人生の3大邂逅」があります。その中の一つ、「よき読書」です!
「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」などが中国語に翻訳されています。
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。
とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!
どなた様も、お気軽におらしてください☆
がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆
※2019年の予定は こちら
※淀橋教会への行き方は こちら
さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。
現在94カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!