第46回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」

天候にも恵まれ、前庭にはいつの間にかハナミズキが咲いており、春真っただ中の中カフェが開催されました。
まずは「糸」を皆さんと大熱唱。
「今すぐでなくても、いつか、誰かを温めるかもしれない・・・」
「カフェも一回一回を大切にしていきたい」と思いを新たにスタートしました。
初めての方の参加者も多く、用意された席も足りず、通常は参加されているテーブルリーダーの複数も、のっぴきならない事情で参加できず。。。コーディネーターが足りず・・・うれしい悲鳴でした。でも、前半の樋野先生の講話が始まるときには、各テーブルのコーディネーターも奇跡的に備えられて感謝でした。

 

  

 

では、早速、(格調高い)「樋野語録」前半のおすそわけです。

☆「今回で46回目のカフェ。すごいね!」

 

☆「縦の門(内村鑑三)と横の門(新渡戸稲造)」 by新渡戸稲造
 →違うものが共存すると強くなる。
 →縦だけでも横だけでもダメ。
 →自分と違う人間が居ることでバランスがとれる。

 

☆「軽井沢の病院でがん哲学外来」

 

☆「新渡戸稲造が軽井沢の夏季学校初代校長 1918年~  来年100周年」
 →7月16日(海の日)に軽井沢でシンポジウム
 →「21世紀の軽井沢夏季がん哲学学校〜内村鑑三と新渡戸稲造の楕円形の精神〜」

 

☆「商売成功の秘訣10箇条」
 →軽井沢の星野温泉の近くに内村鑑三の「石の教会」がある
 →内村鑑三が星野温泉の若主人のために送ったもの
 1:自己にたよるべし。他人にたよるべからず。
 2:本を固くすべし。さらば事業はおのずから発展すべし。
 3:急ぐべからず。自動車のごときも、なるべく徐行すべし。
 4:成功本位の米国主義にならうべからず。誠実本位の日本主義に則るべし。
 5:濫費は罪悪となりと知るべし。
 6:よく天の命に聞いておこのうべし。みずからおのが運命を作らんと欲すべからず。
 7:雇い人は兄弟と思うべし。客人は家族として扱うべし。
 8:誠実によりて得たる信用は最大の財産となりと知るべし。
 9:清潔、整頓、堅実を主とすべし。
10:人もし、全世界を得るとも、その霊魂を失わば、何の益あらんや。
   人生の目的は金銭を得るにあらず。品性を完成するにあり。

 

☆「官のために人を求め、人のために官を求めず。」聖徳太子の17条憲法

 

☆45年前の一人の人物との出会い。南原繁の話を毎日聞いた。将来、自分が専門とする分野以外の本を寝る前に30分読む習慣をつけるように習った。習慣になれば苦痛でなくなる。南原繁の尊敬する新渡戸稲造、内村鑑三の本を読むようになった。

 

☆「言葉の処方箋」は、無料で

 

☆「看板かじりの日本・・・」

 

☆「歴史の動脈は人物を通して流れる」

 

☆「生ける魚は水流に逆らって泳ぐ。死せる魚は水流と共に流れている」
 →意識的に水流に逆らいて泳ぐ

 

☆「存在自体が周囲を明るくする人物になる」
 →病気であっても病人でない
 →歯を食いしばって人を褒める(意識的に)

 

☆「人を否定したり非難したりしたらダメ」
 →To Doの前にTo Be
 →存在自体に価値がある
 →人のことが気にならない(暇になる)

 

☆「ダブルメイジャー(衣食住のための仕事と、生きがいのための活動)」
 →現職の時に生きがいを求める

 

☆「人生から期待されている存在」
 →人生に期待するのではなく
 →自分の役割、使命に気づく

 

☆「出会いによって自分の個性が引き出される」
 →自分の居場所を失ってる
 →人間はロビンソン・クルーソーのように、孤島に一人で住んでいたのでは、良い人か悪い人かわからない。
 →境遇に関わらず個性がある。
 →がん哲学外来の基本理念は個性を引き出すこと。

 

  

 

 

そして、格調高い新年の講話を伺った後は、個人面談&カフェタイム!
今回は、樋野先生の誕生日を記念して特別にケーキもお一人お一人にご用意させて頂きました。
対話の実践の場です!
テーブルには、苦痛にならないようにお茶が配られ、訓練を楽しみむひとときです。
近況報告と分かち合いのひと時でもあります。
その裏番では、樋野先生との個人面談の時がもたれました。
「カフェは個性を引き出し合う時間」「各テーブルでお互い一緒にあることが苦痛にならないように打ち解けて対話」・・・今回も新しいたくさんの発見がありました!
各テーブルの様子を聞いてみました・・・。

 

☆「同じテーブルの患者さんやご家族の立場の方と、色んな話ができました。」

 

☆「お年をとられた親御さんにどのように伝えるのか」
 →外で外食するなかで、さらりと話すタイミングがある。

 

 
☆「解決はしないけど解消ができました。答えは出なかったけど、樋野先生の風貌から学ぶことが多かったです」

 

☆「初めての方が多く、家族の方の悩みが多かったです。いかに時を有意義に過ごすか分かち合いました。」

 

 

  

 

そして、後半の樋野先生の講話です。楽しい時はあっという間に終わりますね!
今日も格調高い講話をありがとうございました。

☆「みにくいアヒルの子の現代的意義」
 →場所を変えれば人間は俯瞰的(ふかんてき)になる
 →今、大変なことがあっても、ちょっと場所を変えると見方が変わる。
 →「向上心のある虫になれ」  by新渡戸稲造
   境遇に関わらず、空の上から自分の住処を見る!
 →自分のことのみ考えると 一喜一憂する

 

☆「良き先生か、良き友か、良き読書との出会い」
 →良き先生と良き友にはなかなか会えない。
 →良き本は誰でも読める

 

☆「浪人は『もしかするとこの時の為かもしれない』」
 →樋野先生は浪人したおかげで良き恩師(予備校の先生)との出会いがあった。
  恩師は、南原繁が東大総長だった時の学生だった。
 →毎日「南原繁のような愛情豊かなスケールの大きい人物になれ!」と言われた。
   南原の全巻10巻を3回読んだ。
  本の中に「私の先生は内村鑑三、新渡戸稲造」「明治以降、幅の広さ、教養の深さで新渡戸稲造先生にまさる人はいない」と書いてあった。

 

☆「自分が尊敬できる人が『良い』ということは深入りできる」
 →本物に出会うと深入りできる。
 →華やいだ生活をしている時には与えられない。

 

☆「高校の時に悩みを書く授業に『何もありません』と書いた樋野先生」
 →ほとんどの悩みは人との比較、競争。人からの評価。

 

 
☆「人間に順境も逆境もない」 by 新渡戸稲造
 →順境も逆境も人間が思うこと
 →自分のことに無頓着になり、人に関心を持ち、自分をプレゼントとして与える。

 

 
☆「人生の目的は品性の完成」
 →自分のプレゼントを人にあげる
 →自分が犠牲になっても心が豊かになる
 →明日死んでも良いと思える(自己放棄)

 

☆「使命は目の前にある。ゴミの中にある」
 →本物はゴミの中に輝く

 

☆「アダムとエバが誘惑に負けた理由」
 →神から言われたことに付加と削除を加えたから

 

☆心的不消化
 →文句言ってきた人に弁解せずに、下を見てお茶を飲む
 →一喜一憂しない

 

☆「人間の寿命は120歳」 モーセ時代から
 →人間は自分の寿命に気づかない生物

 

☆「日野原重明先生は、よど号事件(58歳)以降人のために生きると決断」

 

☆「矢内原忠雄が学生のときに、新渡戸先生は千人の学生の前で話されているのに、私一人のために話された」 
 →矢内原は父のことで悩み、内村に相談に行くと内村は『わからない』。
  内村先生も分からないので矢内原の悩みが解消した。

 

☆「グレーゾーンを確信を持って語るには愛しかない」
 →解決がなくても解消する
 →チャウチャウ犬のような顔になる
 →ケラケラ笑ったらだめ。深刻な顔もダメ。

 

☆「教育とはすべてのものを忘れた後に残るもの」

 

    

いかがでしたか?すごいですね!

皆さんはどの言葉の処方箋に励まされましたか?

 

それにしても今回も非常に有意義な時を過ごさせて頂きました。置かれてる環境は、それぞれ違うけども、環境に飲み込まれることなく使命に生きていくことを教えて頂きました。皆様と、樋野先生の健康が守られ、ビジョンが世界に広がっていくように願いつつ、来月のカフェを楽しみにまた一月をお互いに過ごしていきましょう。

 

 

次回は5月10日(木)13:30~16:00です。皆様のお越しをお待ち申し上げます☆

また、6月の日程に変更がありますのでご注意ください!
変更後の日程は「6月4日(月)13時半~16時」です!
(当初は6月3日になっていましたが翌日に変更)

 

 

 

さて、2018年の年間予定が確定しました!来年も樋野先生が毎月来て下さることになりました! 
詳しい日程はこちらをご覧ください。

※個人面談は、毎回3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。

 

※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。

※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。 

 

なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。

 

   

 

さて、樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!

 

樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!

 

様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
先生が、よく言われる言葉に「人生の3大邂逅」があります。その中の一つ、「よき読書」です!

 いい覚悟で生きるがん哲学外来から広がる言葉の処方箋  明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

見上げれば、必ずどこかに青空が  がん哲学外来へようこそ (新潮新書)

あなたはそこにいるだけで価値ある存在   がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人

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※著書「がんに効く心の処方箋 一問一答」と「われ21世紀の新渡戸とならん」は、実は、最近の隠れた「メディカル・カフェ@よどばし」でのベストセラーです。他の本も人気があるのですが、ここ数ヶ月は一番人気です(笑)。

 

 

そして、なんと「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」が中国語に翻訳されました!
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。

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とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!

 

どなた様も、お気軽におらしてください☆

がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆


※2018年の予定は こちら

※淀橋教会への行き方は こちら

 

 

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さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。

現在94カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!