第38回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」

今月もご多忙の樋野先生をお迎えして、皆様と共に有意義なひと時を過ごせたことを感謝します。初めて来られた方も複数おられ感謝でした。様々な課題を抱えてここにいらした方々に小さくても光、慰め、希望、ほっこり感がプレゼントできるようにと願いつつのスタート。毎回のことですが、初めていらした方も、カフェの途中からはまるで以前からの知り合いのようにして笑いと涙と共感・・・良い関係を築かれています。このような場がお一人お一人の日常生活のそれぞれの場所に定期的にあると本当に良いですね。

 

 

まずは、樋野先生の大好きな「365日の紙飛行機」を皆さんと大熱唱。
いつのまにか、カフェのテーマソングのようになってきました。

 

 

 

 

本当に、今月はいつもにも増して格調高いお話でした。
早速、「樋野語録」をおすそ分けしますね。

 

☆「距離ではなく、どう飛んだのか、どこを飛んだのかが大切」

 

☆「ありのままに」 アナと雪の女王 

 

☆「美女と野獣」と「アナと雪の女王」を一言で言うと?
 →愛の絆(会場から)
 →無邪気に喜んで小さなことに愛を込める

 

☆「アルプスの少女ハイジ」のシンポジウム
 →自己形成小説(ハイジがいかに自己形成したか)
 →作家ヨハンナがこよなく尊敬したのはゲーテ
 →ゲーテの小説を一つでいうと自己形成小説
 →︎「アルプスの少女ハイジに学ぶ自己形成〜がん哲学外来」

 

☆「空っぽの器〜教育とは人生とは良い出会いとは〜」
 →底が抜けると思うと水を入れない
 →空っぽの器を頑丈にするのが人生
 →誰が水を入れるかわからない  良き訪れ

 

☆「暇げにゆっくり歩くと見える、広がる」
 →早く走ると周りが見えない
 →「多様な苦悩からの解放者」

 

☆「人生の基軸をもつ」
 →確実に「正しいと思える基軸」があるから、「どうでもいい」と思える
 →基軸がないのに「ほっとけ」というとさらに悩む

 

☆「人生から期待される生き方〜病気は人生の夏休み」

 

☆「いい人生は最期の5年で決まる」

 

☆「病気であっても病人にならない生き方」

 

☆「頑張りすぎない、悲しみすぎない」
 →「頑張ること」「悲しむこと」自体は良い
 →「悲しむな」というのが正しい答えではない。
 →「過ぎない」ことが大切。「過ぎる」といつも悩む。
  過剰にならないことがバランス感覚。
 →不条理の世界に住んでいるから悲しいこともあるが、必ず凪(なぎ)が来る
 →「過ぎる」と一喜一憂する
 →自分で解決できることは一生懸命にするが、自分でできないことは受け入れる。
  問題は、「頑張ること」なのか、「受け入れること」なのかを見極めること。
  このことに気づくと案外楽になる。

 

☆「人生の邂逅〜不連続の連続性」
 →人生は不連続のように見えて連続性
 →関係ないと思っていたことが、後で振り返ると連続している
 →もしかすると、この時のためであった

 

☆「がん哲学外来は、自己形成のため」
 →どんな境遇に関わらず、一人の人間としてそれぞれに与えられた道の自己形成。
 →答えはない。共通項は自己形成。
 →人間には誰にでも「使命」が与えられている。一卵性双生児でも同じ人はいない。
 →中途半端で終わっている人が多い。
  完璧にやるためには自己形成していく必要があるが、それも自由意志。

 

☆「自由意志で、良いものを選ぶ習慣をつける」
 →チャンスは与えられているが選ぶのは人間。
 →良いものが与えられていても選ぶのは人間。

 

 

 

 

次は、各テーブルごとの分かち合いの80分&樋野先生との個人面談のひと時。
各テーブル、初めはお互いに慎重な表情をされていましたが、10分もしないうちに和気あいあいと、まるで以前からずっと友人だったかのように盛り上がっていました。何人かに、テーブルトークの感想を聞いてみました。

☆個人情報もあるので話せませんが、いつも以上に笑いました。良い出会いが与えられて本当に来て良かったです。

☆初めて来ましたが、他の場所では話せないようなことを話せてよかったです。

☆男性陣がよく話されるのにすごく驚きました。

☆樋野先生のお話をどう個々人が受け取ったのかを語り合いました。

☆日頃は心がつながらないことが多いのですが、ここでは素直に思っていることを分かち合ったり、本気で自分の気持ちを話せたりして、言葉と言葉で楽しく話がきれずに今に至りました。

☆今年の3月に初めて来てから樋野先生のファンになって、仕事やスケジュールを変えてここに来ています。「すべてのことは時にかなって麗しい」

 

 

 

 

では、後半の「樋野語録」もおすそ分けします。

 

☆「苦悩は練られた品性を、練られた品性は希望を生む」
 →希望がない人は、自分に品性がない。
 →苦難を耐えないと品性が出ない︎。

 

☆「優先順位がはっきりしている人生は素晴らしい」
 →「〜しかない」 夏目漱石  
 →あれもこれもではなく。
 →純度の高い専門性

 

☆「人は70%の知識、情報で話をしている」
 →人には言える
 →自分のことになると優先順位がつけられない

 

☆「フェイスブック症候群」
 →皆が「いいね」と言わないと、無視されてる、干されてると思う
 →アメリカの若者の鬱

 

☆「︎クオーター主義(4分の1)」
 →皆が「いいね」と言わなくても、百人中25人が「いいね」ということをやる。
 →百人全員がダメと言ったらダメ。
 →百人全員がいいと思うことは、人に譲ると暇になるから良い。
  

☆「暇(日間)になる」
 →暇になると、太陽の光が射し込むから尊厳に触れる。
 →夜の18時になると無性に寂しくなる日本人。

 

☆「成長」
 →昨年は18時なると寂しくなったのに、最近は寂しくない

 

☆「胆力のある人物になれ」
 →胆力がないと順調な時には偉そうに言っても、何かがあったら去っていく
 →新渡戸稲造の講義は学生がほとんど分かっていなかった。
  しかし、その講義が心にしみた人物がいた。南原繁と矢内原忠雄。
  新渡戸は意識的にやっていた。将来、担える人物がいると思ったから。
  訳がわからないことをやる。
  半分以上が「訳がわからないなあ」と思うことを淡々と言える人物になる。
  そうすれば、胆力ができる。

 

☆「真のリーダー」
 →自分のために死ぬ子分は不要
 →自分は子分のために死ぬリーダー
 →山岡鉄舟が清水次郎長(やくざ)に言った言葉
  山岡は、勝海舟の使者として西郷隆盛に会って開城をした人物。
  山岡「お前のために死ぬ子分は何人いるか?」
  清水「一人もいません。しかし、私は子分のために死ぬ」

 

☆「地平線の先を見る人物になれ」
 →勝海舟
 「お前らはちょっと首を回して周囲を見ることは知ってる(世の情勢)。しかし、ちょっと首を伸ばして前途を見ることを知らない(先見性)」
 「百年後に一人でも自分のことを思い出してくれる人がいればそれで良い」

 

☆「百年後のことを明日実現するごとく語る」 
 →人類の進む方向

 

☆「みんないつかは死ぬ」
 →人生健やかにして80年、生きて120年
 →何を持って「天寿」というかわからない
 →生まれてすぐに死ぬ子もいる  
 →不条理の中に生きてる

 

☆「自分のことには無頓着になってほっとけ」

 

☆「天国でカフェをする(ユーモア)」
 議長:新渡戸稲造
 書記:樋野先生
 勝海舟、新島襄、内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄、吉田富三
 お茶くみ係・・・

 

☆「ユーモア=あなたがもっと」

 

☆「Quality of Death(死の質)」
 →日本ではQuality of Lifeは語られても、Quality of Deathは、ほとんど語られない。

 

☆「臨終の言葉」
 →哲学者カント「これで良い」
 →勝海舟「これでおしまい」
 →内村鑑三の娘「もう逝きます」
 →明日死んでも良いと思える

 

☆「問題は何が起こったかではなく、何かが起こった時にいかに対応するかが重要」
 →病気は仕方ない。病気にならなくてもいつかは死ぬ。
 →たまたま病気になったと思わないと。

 

☆「自由意志」
 →雨は誰にでも降るが、傘をさすか、レインコートを着るか、家の中に入るか・・・自由意志。
 →どういう心がけでどういう態度をとるかが重要

 

☆「他人に自分をプレゼントとして与えるのが人生」
 →黄金でなくても飴玉でもプレゼント。
 →どんなプレゼントでも心を込めて全力でやったものならば相手の心を打つ。
 →自分より困った人は必ず一人はいるから、その人にプレゼントとして与えるのが大切

 

☆「一周遅れの先頭の責務」
 →一周遅れの人が先頭に見えることがあるが、途中から見た人はわからない。
 →最初から最後までその人を見ている人はいない。
 →ビリであっても品性があれば良い。

 

☆「人生の目的は品性(キャラクター、性格)の完成」
 →性格は与えられたものであり、良いか悪いか選ぶのは自由意志。良い性格にする。
 →自分に与えられた性格を完成する。
 →人と比較しなくなる。
 →自分に与えられた役割、使命を完成するのに人と比較する必要ない。
 →自己形成。

 

樋野先生「今日も格調高かったね!」

 

 

 

終わりに、「君は愛されるために生まれた」を皆さんと歌って、又の日の再会を期待しつつそれぞれに「良きプレゼント」として遣わされていかれました。

  

 

 

お帰りの時に、樋野先生の著書に加えて、先月発行された‟がん哲学外来  メディカル・カフェ@よどばしカフェ3周年記念誌”『されど宴会』をゲットされる方が複数おられました☆今後も、ご参加された方にお渡ししたいと思っていますので、是非、お気軽にご参加下さい☆

 

  

 

 

次回は9月3日(日)13:30~16:00です。皆様のお越しをお待ち申し上げます☆

 

2017年12月までの予定も確定していますのでこちらをご覧ください。

※個人面談は、毎回3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。

 ※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。

※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。 

 

なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。

 

 

 

樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!

 

樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!

 

様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
先生が、よく言われる言葉に「人生の3大邂逅」があります。その中の一つ、「よき読書」です!

 いい覚悟で生きるがん哲学外来から広がる言葉の処方箋  明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

見上げれば、必ずどこかに青空が  がん哲学外来へようこそ (新潮新書)

あなたはそこにいるだけで価値ある存在   がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人

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※著書「がんに効く心の処方箋 一問一答」は、実は、最近の隠れた「メディカル・カフェ@よどばし」でのベストセラーです。他の本も人気があるのですが、ここ数ヶ月は一番人気です(笑)。

 

 

そして、なんと「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」が中国語に翻訳されました!
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。

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とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!

 

どなた様も、お気軽におらしてください☆

がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆


※今後の予定は こちら

※淀橋教会への行き方は こちら

 

 

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さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。

現在94カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!