第26回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」
酷暑の中のメディカル・カフェとなりましたが、会場いっぱいの人が駆けつけてくださいました。
近所の方も来て下さいましたし、遠くからもわざわざ来て下さり本当に感謝でした。でも、酷暑ゆえに、体調ゆえに参加したくても参加できんかった人たちも沢山おられますので、お分かち致します。
早めに来られた方は、初対面にも関わらずあちこちで「先日のBSフジで樋野先生ご覧になられました?」とお話されていたのが印象的でした。そのテレビを見て、今回初めて参加して下さった方も複数おられました。多くの方が、この2時間スペシャルをされており、「司会者からどんな質問が来ても樋野先生の『暇気な風貌』『ぶれない、一貫した姿勢』『独特の樋野語録』が印象的だった」との声を多数いただきました。その感想を耳にして、思い起こしてみましたら、スタッフ達も初めて参加したころは、ほとんど樋野先生の独特の表現が謎に包まれて、「え?」「それはどういう意味ですか?」とよく質問したものでしたが、いつのまにか、樋野語録がスッ~と心の深い所に馴染んでおり、回を重ねるごとに少しずつ養われてきたのを実感しました。樋野先生から養われた者としてしっかりと実践(訓練)し、次は家族や友人、知人・・・どなたかに伝えることができる使命に感謝です。
さて、今回の樋野語録です。
☆「人生は紙飛行機」
→どこを飛んだか?どう飛んだか?が大切であり、自由意思
☆「93歳で召天した恩師から学んだ5つのこと」
①複雑な問題を、焦点を絞って単純化する
②自らの「強み」を基盤とする
③なくてならないものは多くない。ほっとけ
④なくていいものには、しばられるな。これしかない。
⑤「red herring(赤いニシン)には気をつけよ」
→相手をその気にさせて間違った方向に行かせる。
☆「感化力をもった人(共通項は気骨のある人)」
→「気骨ある人生のモデル」は新島襄、内村鑑三、新渡戸稲造
弟子に南原繁、矢内原忠雄
☆「がん哲学外来 本郷通りカフェ」開設 8月9日15~17時
☆「樋野先生がメディカル・カフェをつくるきっかけ」
→矢内原忠雄が東大総長を辞めた時に、「私の夢は本郷通りに悩める学生のためにカフェを開きたい」と言ったが、彼は、胃がんになって夢を果たせずに死んだ。だから、このようなメディカル・カフェを開きたいと思った。
☆「矢内原がカフェを開きたいと思ったきっかけ」
→矢内原が第一高等学校の学生だった時に、新渡戸稲造が校長先生だった。新渡戸先生は「学生は敷居が高いので校長室には来ない」と気づき、木曜日の午後に学校の隣のアパートを借りて学生のためにカフェを開いていた。その中に矢内原もいた。新渡戸は、空っぽの器(場所)を用意しただけ。原点のカフェ。それぞれの人が来て過ごした。
☆「内村鑑三著 デンマルク国の話」
☆「新渡戸稲造 武士道」読書会 2007年~何回読んでも忘れている
→何回読んでもいつも新鮮さがあることをやる
→その時々の新鮮さ
☆「いい加減でない空っぽの器を用意する」
☆「武士のバイブル 「葉隠」 人間は必ず死ぬ」
☆「Quality of Deathが日本にはないが、準備しておく」
→「死んだらどうなるか」「もう行きます」「これでおしまい」
☆「Quality of Lifeは日本にはある」
☆「子ども達の講義で夢を語る」
→7人の侍とカフェを開く 天国で宴会
☆「解決できなくても解消できる」
→悲壮感が漂っていた人がユーモアで顔がほころぶ
☆「深刻なことを真摯な態度で真面目に応答する。」
→真摯な魂と輝く目で語る習慣
☆人間を裏切ったらダメ!
→犠牲になっても心が豊かになる
→模範は『ダビデ』にある。サムエル記をよむ。侍の精神。
☆「メンタルトレーニング・・・『ほっとけ』」
個人面談は4名でした。本当は他にも希望者がおられたのですが、最近は事前予約だけでいっぱいになりますので、事前に下記に記されているようにメールや電話で予約して下さい。ちなみに、今回予約できなかった方には来月の予約でご了承いただきました。
個人面談の時間、他の方々は、同じテーブルになった方々との1時間の対話の時間です。
対話の感想として
☆「人の話に耳を傾ける心の余裕ができてきました。ありがとうございました。」
☆「同じ人と同じテーブルになっても、何度か話しているうちに分かってくることもある」
☆「今日も初めての皆さんと素晴らしい出会いがあって、本当に来てよかったです」
☆「暑い中、迷いましたが、本当に来て良かったです。必要な時間でした。」
などの声が聞かれました。
そのような感想を受けて樋野先生の後半の樋野語録をお分かち致します。
☆「人生の3大邂逅の原則は、よき先生、よき友、よき読書」
→本は誰とでも読める。一人でもどこでも読める。
☆「心で決意するだけでなく、実践に移すと自信につながる。」
→一歩外に踏み出す勇気が必要。自分で意識的に行う。
☆「歯を食いしばって人を褒める」
☆「対話学はどこの学びにもない。」
→看護学部、医学部、薬学部・・・立場が違う人とでも、1時間黙って同じ机で過ごす訓練。しゃべりたくても沈黙する訓練をする。心が豊かになる
☆「カフェは誰でもできるからドンドンやってください。医者とか看護婦でなくてもできます。人間学だから。玄関でいかに対応するかだけ。専門的なことは中2階にもって行けばいい。モリモリやってください。1年続けると習慣になる。3回やると慣れてくる。回答があるのではなく、やってみるうちに成長する。階段を上る如く。不連続の連続性。坂をだらだら上るのではなく。」
☆ほとんどは「ほっとけ」=これしかない
☆「あの人がこれしかない」というならば解決するような人になる
→本当の優れた先生は「私も分かりません」という。
→悩んだ人「この先生もでも分からないならば・・・問題が解消」
☆「曖昧なことをあいまいに答えるのが科学的。」
→曖昧なことを確信をもって語るには愛しかない。
☆「純度の高い専門性と社会的包容力」 日々勉強
→あれもこれもではなく、これしかない=プロフェッショナル By 夏目漱石
☆「覚悟ができるためには、愛しかない。」
人が困ってる時に、回答がなくても相手に寄り添う。
☆「運動したら予防できると言ってもスポーツ選手もがんになる」
「食事で予防できる・・・栄養士でもがんになってる」
☆「生きること自体ががん化への道。大切なのはがんになった時にどう対応するか?」
☆「化石にもがん(骨肉腫)がある」
→人間としてがんがある。
☆「雨も病気も予防できない。なった時にどう対応するか。」
☆「日本人は18時以降に無性に寂しくなる人が多い。昼間は輝いてみえても、一人になった時に寂しくならないかどうか」
☆訳が分からないことをやり続ける。
☆訳の分からないことを本気でやる人になる
☆FB症候群がアメリカで増えてる
☆「人は説得する者ではなく、気にさせる」
☆「クウォーター主義」 4分の1
→100人中1人の人が本気になると25人が良いその気になり、3年後に75人がその気になる。残りの25人はいつまでも無関心。
すごいですね!
次回は9月4日(日)13:30~16:00です。皆様のお越しをお待ち申し上げます☆
※個人面談も3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。
※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。
※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。
なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。
樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!
樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!
様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
どなた様も、お気軽におらしてください☆
がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆
※今後の予定は こちら
※淀橋教会への行き方は こちら
さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。
現在94カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!