第23回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」

今年も早5ヶ月が経ちましたね。

今月も、「暇気な風貌」「ことばの処方箋」で著名な樋野興夫先生をお迎えすることができました!先生は、全国で(時には海外でも)ひっぱりだこで、特に5月は日程を調整するのが難航し、なんと平日の11時~13時半という時間設定になりました。果たしてどのぐらいの方が来られるのかさっぱりわかりませんでしたが、遠近から多くの方が駆けつけて下さいました!ランチタイムをはさむため、美味しい「軽食」が出て皆さん感動して下さいました。今回も初めて来られた方が7名おられました。感謝!

しかし、いつもと違う時間帯のためにどうしても参加することができなかった方、「一度は参加してみたいのですが、遠くに住んでいるので東京までは行けませんが、いつか先生が、家の近くに来られた時に参加できるかも・・・それが夢です・・・それまでは、『よどばし』のブログを見て恵みのおすそ分けを頂きます」との連絡を下さる方たちのために、今回も、樋野語録をまとめてみました。先生の何とも言えない、慰めに満ちた風貌、口調・・・百聞は一見に如かず!先生は全国を飛び回っておられますから、チャンスがあれば、是非直接お話を聞いてください☆

 

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まずは、オープニングに「365日の紙飛行機」を歌いました。『そうだよな~』っと歌詞をかみしめるようにして、皆さん歌っておられました。

そして、樋野先生の格調高い講話です。

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 ☆「一人でいる時には、心が慰められる楽しいことしたら良い」

 ☆「助言を一般化させてしゃべったらダメ」  
  → ヨブ記の友達

 ☆「いかなることがあっても前進するには?」

 ☆「Whyではなく、Howを問う」
   →困難からどう対処して生きるべきか?
  →「なぜ?」は答えられなくても、「どうしたら」は答えがある。

☆「どんな境遇に関わらず習慣にする」

☆「分かれ道に立っている(自由意思)」

 ☆「解決はできなくても解消できる」
   →少しは優先順位が下がる。

☆「部屋に閉じこもって一人で1時間考える。視点が変わってくる。習慣をつける」
   →正しい悩み方の習慣をつける。
   →悩みがゼロになるとダメ。
   →
悩みは残っていたほうが良い。
   →24時間悩んでいると大変。
   →2人以上で悩むと一日中でも悩める
   → 1人で悩むと一時間が限界で、外に出られるようになる。

☆「悩みがゼロになると、品性が悪くなる」
   →苦しみを通して忍耐が生まれ、忍耐が品性を、品性が希望を生み出す。
   →全然苦しみのない人に希望はない。

☆「がん哲学外来は良き反応の習慣づくりのため(訓練)」
   →我々は
不条理の世界に住んでいる。

☆「臨終の言葉(人間は必ずいつか死ぬ)」
   →「これでおしまい」「もう行きます」「全てを委ねます」

☆「樋野先生の夢は、天国で内村、新渡戸、吉田、南原、矢内原と一緒に6人でチーム作ってカフェをひらくこと」

☆「冗談を本気で語り、実行する胆力が必要」
 →周りを気にしない

☆「自分が犠牲になっても、心が豊かになる」

 ☆「苦手な人が来たら、深刻な顔をして30秒間下を向いてお茶を飲む。」
 →ほとんどの人間はみんな去っていく。
 →文句を言ったり、相手を攻撃したりしたらダメ。
 →人との付き合い方を若き日から訓練する。

 ☆「ノミやシラミがチクリ。命に別状なし。」
 →人を馬鹿にするのではなく、生き方。

 ☆「アメリカの対話と日本の対話は全然違う。」
 →アメリカは黙ってたら不愉快になる
 →日本は言った時に不愉快になる人が多い

☆「日本は相手が苦痛にならない沈黙(暇気な風貌)の訓練が必要」
 →笑ったり、怒ったりではない
 →
相手が慰められる顔
 →チャウチャウ犬のような顔になる
 →顔つきは変えらる。個性
 →
相手が苦しい時に慰めることのできる顔(風貌)の訓練

 ☆6月9日出版記念会

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その後は、カフェタイム。各テーブル(ほぼ皆様初対面)ごとにもたれました。

本日は、お菓子の代わりにサンドイッチが目の前に☆デザートのゼリーもすごく美味しかったです!

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また、同時進行で樋野先生との個人面談タイムもあり、随分と癒されたようで、面談から戻ってこられたら表情が良い意味で変貌しておられ、びっくりしました。

各テーブルリーダーたちからは、以下のような感想が聞かれました!

 ☆「初めてお話するメンバーでしたが、天気も良く、共に軽食を食べ、先生のお話を思い出しながら和やかな豊かな時間を過ごさせて頂きました」

☆「先生から『どういう表情をすると相手が慰められるのか研究したらいい』と伺ったので、お互いに研究していました」

 ☆「会うべくして会ったメンバーでした」

 ☆「男性チームでしたが、すごく話が弾みました。家族、社会、友人、知人には話せないような話も、ここでは安心してお話しできたようです。」

☆「それぞれの方の話をよく聞いてくださって、『そうなんだね~』と余韻を持って相槌を打っておられる姿に学びました」

☆「『本で樋野先生の言葉をうかがうのも良いけど、何度も来てしまうのは、先生の風貌と話し方で言いたいことがよく伝わるからだ・・・』と盛り上がりました。ついつい毎回来てしまいますね。」

☆「病気になってからではなく、心の備えとして、友人たちにも伝えたい」

 ☆「まさに医療の隙間を埋める活動だなと思います。継続してこの会がもたれてほしいです」

 

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そして、樋野語録の後半の様子もお伝えします。

☆「コントロールできないことに一喜一憂すると疲れる」

☆「ほっとけ人生」
 →人を馬鹿にしているように言っったり、笑ったりしたらダメ!
 →人に文句言われた時には必ずもう耐えられないような深刻な顔でお茶を飲む。

☆「一番最初に出会った恩師」

☆19歳の浪人時代に出会った先生から、「南原繁はスケールの大きい愛情豊かな人物であった。将来そのような人間になれ。」といつも言われた。

 ☆「人に言うのは大切。頭に残る。いつか思い出す。」

☆「30代までは人に言われたことをがむしゃらにやれ」
 「40歳になったら自分の好きなことに専念せよ」
 「50代になったら人の面倒をみよ」
 「60代になっても自分のことしか考えてなかったら恥と思え」

☆「不連続の中の連続性(階段を上る如く)」
 →自分の身長が伸びたと思う

☆「源流(きれいな水)を探す~水流に逆らって泳ぐ」
 →上流はきれいな水。
 →上流は本当に小さな川幅。足でまたげる幅
 →源流では人と比較しなくなる

☆「死せる魚は水流と共に泳ぐ。時に流されている」
 →下流は水溜り・・・グルグル回っている。ボウフラがわいてる如く。
 →下流は大河になり、船でないと渡れない
 →人と競争したり、人と比較する

☆「人と比較せずに何時間暮らせるか自分でチェックする」
 →1年後に人と比較する時間がどれほど少なくなったか?

☆「相手のために生きるのは高尚なことで素晴らしい!」
 「人と比較、競争は疲れる!」

☆「表面は華やいだような生活をしていても、日本では夜の18時になると無性に寂しくなる人が多い。」

☆「皿を洗いながら心がジョイフルになるにはどうしたら良いか?」

☆「ハッピーだけを求めるといつでも失望に終わる。」
 →ハッピーは外面的。
 →心から湧き出る喜びはジョイフル

☆「解決と解消(解決できなくても解消はできる)」

☆「偉大なる(良い)お節介)」
 →他人の必要に共感するお節介。自分の気持ちで接しない。

☆「キング牧師の暗殺される直前のメッセージは『人間は目立ちたがり屋』」
 →人のために良い目立ちたがり屋になれ!

☆「30メートル後ろから必ず自分を見捨てず見てくれている人がいるということを自覚する」
 →100人いなくても1人いれば良い。問題と思ていたことがどうでもよくなる。

☆「お世辞でも良いから誉めると、心に残る」
 →樋野先生は、実は小学校時代あんまり「良い子」ではなかった。母親は先生によく呼び出されて怒られていた。
  その時、隣のおばあさんがいつも母親に「心配することはない。世の中に入ったら立派な子になるから」と言っており、いつもそのことを母から聞かされていて、『なんとなくそうならない』といけないと思った。
 →人をけなしたらダメ。

☆「3分間1人の人を歯を食いしばって褒めちぎる訓練」
 →「しかし」を言わずに、褒め続ける
 →欠点があっても

☆「全て自由意思」

☆「自分を干す人はいる。でも、自分を見てくれている人も必ずいる。」

☆「Facebook症候群」
 →すぐに『良いね』と言ってくれないと鬱になる

☆「『良いね』が50%、『訳がわからないね』が50%いるのか良い」
 →新渡戸稲造の授業は半分が「良いね」(南原、矢内原)、半分が「わけがわからないね」(歴史に残ってない)

 ☆「人生邂逅の3大法則(3つの出会い)」  
 →良い先生、良い友、良い読書

☆「人間の性(さが)」
 →ロビンソン・クルーソーのように孤島に住んでいたのでは、良い人か悪い人かわからない。人間社会の中に住ませて初めてその性(さが)が明らかになる。相手が不愉快になるか、相手が慰められるか。

☆「がん細胞と正常細胞はコミュニケーションで生きている」
 →周りがしっかりしていたら抑えられる。集団生活の中に住んでいる。

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ますます必要性が注目されてきた「メディカル・カフェ」今後も楽しみです!

 来月またお会いしましょう!

 

次回は、6月5日(日)13:30~16:00です。ご期待ください!

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※7月3日は2周年記念で大江のぞみさんによるヴィオラの演奏がありますのでご期待ください!


※個人面談も3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。

 ※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。

※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。

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なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は、相当落としていますが、癒し効果は充分あると思います☆

 

樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!

樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!

 様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆

 いい覚悟で生きるがん哲学外来から広がる言葉の処方箋  明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

見上げれば、必ずどこかに青空が  がん哲学外来へようこそ (新潮新書)

あなたはそこにいるだけで価値ある存在   がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人

 

どなた様も、お気軽におらしてください☆

がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆


※今後の予定は こちら

※淀橋教会への行き方は こちら

 

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さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
ますます全世界に向けて発信ですね☆詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。