第43回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」
平日にもかかわらず、用意した椅子が足りなくなるという嬉しい悲鳴。
良いお天気が与えられ、樋野先生や新しい方も複数お迎えして皆さんと共に今年初めてのよどばしカフェを迎えられたことを感謝致します。
司会者から「1日1日が大切・・・与えられている人間関係、絆を大切に・・・今日も新しい気づきを与えられ、感謝をもって精一杯生きてゆけますように・・・」の挨拶を受け、365日の紙飛行機を一同で大熱唱!
早速、樋野先生の前半の講話のおすそわけ。
☆「時が経つのが早くなったね」
→以前は時間が経つのが長かったのに、最近は時間が経つのが早い
☆「客観的に見るとわかることでも、主観的に見ると分からないことがある。」
☆「カフェは人生を考えるひと時」
→人生の思い出
☆「3月7日万座温泉でミュージカル」
→四季の歌、糸、365日の紙飛行機
☆「全力を尽くして進む」
→どう飛んだのか、どこを飛んだのかが重要。
→距離を競うのではない。
☆「人間は説得させるものではなく、気にさせるもの」
→がん哲学外来に出ている人で「新渡戸稲造」の名前を知らない人はいない。
☆「病床にも知恵あり」by 新渡戸稲造
→岩手県で日本で最初のバス事故に合い、岩手の病院で入院した時に
「病床にも知恵にあり」と言い、文章を書き始めた。
→雑誌の編集後記を書いた(後にまとめて本になった)。
☆「どんな境遇に関わらず、何かやることがある」
→「もしかしたらこの時のため」
→やるかやらないかは自由意志
→人から強要されてではなく、自分で気づいて自分でやる。
☆「われ21世紀の新渡戸とならんー新訂版ー」2018年1月20日出版
→樋野先生が最初に書いた(2003年)のが「われ21世紀の新渡戸とならん」
※内容は全然変わっていないが、表紙が変わる。
☆「船上でメディカルカフェ〜樋野先生とクルージング」
→4月28日~5月2日
→15人いれば決行 横浜港 釜山港 神戸港
→船自体は2700人乗り
☆「映画作成中 90分のドキュメンタリー」
→「明日 この世を去るとしても 今日の花に 水をあげなさい」
~がんと生きる言葉の処方箋~
☆「2018年7月16日 新渡戸稲造軽井沢夏季学校校長就任100周年」
→恵泉女学園 (創設者は新渡戸の教えを受けた)の理事長と、東京女子大(初代学長は新渡戸)の理事長と樋野先生で講演。
☆「軽井沢」
→内村鑑三の石の教会
→100年前に新渡戸も内村も行った
→内村が星野温泉の若主人のため「成功の秘訣10か条」を、1926年に言ってる
1.自己に頼るべし、他人に頼るべからず。
1.本を固うすべし。しからば事業は自ずから発展すべし。
1.急ぐべからず、自動車のごときも、なるべく徐行すべし。
1.成功本位の米国主義に倣うべからず、誠実本位の日本主義に則るべし。
1.濫費は罪悪と知るべし。
1.よく天の命に聴いて行うべし。自ら己が運命を作らんと欲すべからず。
1.雇人は兄弟と思うべし、客人は家族として扱うべし。
1.誠実によりて得たる信用は最大の財産なりと知るべし。
1.清潔、整頓、堅実を主とすべし。
1.人もし、全世界を得るとも、その霊魂失わば、何の益あらんや。
人生の目的は金銭を得るにあらず。品性を完成するにあり。
☆「胆力」
→冗談ぽいのを本気でするのが胆力
→誰もやらないことを一生懸命するのが胆力
→実現するのが夢(クルーズ、映画・・・)
☆「人間の魅力は意外性の中にある」
→本業以外のこと、変なことをすると叩く人は必ずいる。
☆「カフェでのテーブル選び方」
→仲良しグループだけでなく、自分の意見と違うタイプの人がいると良い。
☆「楕円形~違うタイプの人と共存する」
→同心円を求める人が多いが、同心円は3年後にはがんになる。
→交感神経と副交感神経、がん遺伝子とがん抑制遺伝子・・・異なるものが同じ所に共存すると緊張感のもとに生命現象は成り立つ。
→共生を求めても共存を求めない社会・・・毎日の生活の中で訓練する。
→共存は、自分と違う人間の存在だけを認める(訓練)。
→深入りするから疲れる。ことさら愛を起こすなかれ。ただ存在だけは認めよ。
→200種類の臓器があっても健康な時には無視している。
何かがあったら体全体がいたわるのが生命現象。
→華やかな生活の時には無視するが、困ったときにはいたわる(生命現象)。
→学ぶ、考え方が変わる
☆「会話ではなく、心と心の対話が必要」
→日本人の家族の特徴は、夕食に会話がない民族
→夜の6時に無性に寂しくなる。皿を洗いながら。
→がん患者は6時に無性に寂しくなっているから、がん哲学カフェを始めた。
→日本人の会話は人を傷つける
→お互いが苦痛にならない人間になる訓練(対話)
→沈黙の世界で不愉快にならない人間になる
→一人の人がずっと話して、一人の人は全然話さなくとも、お互いが苦痛にならなければそれでOK。対話。
→日本人は、話し過ぎる人を見ると腹が立つ人が多い
→黙っている人を見るとフラストレーションがたまる人が多い。
→風貌が重要。
素直で無邪気に喜ぶ顔になる(チャウチャウ犬のように)。
深刻な顔をすると去っていく
ケラケラ笑うと嫌がられる。
相手を不愉快にさせる沈黙はダメ。
何もしゃべらないでも、1時間3回訓練すればできる。
そして、格調高い新年の講話を伺った後は、個人面談&カフェタイム!
対話の実践の場です!
テーブルには、苦痛にならないようにお茶が配られ、訓練を楽しみむひとときです。
近況報告と分かち合いのひと時でもあります。
その裏番では、樋野先生との個人面談の時がもたれました。
各テーブルの様子を聞いてみました・・・。
☆「ここに月に一度来ることは自分にとって、まさに治療です。職場には『病院に行ってきます』と行って出てきます。来ないと心がぶれるので、この場は必要です。」
☆「あえてがんの相談ではなく、人間関係の相談を樋野先生にしたら『歯を食いしばって人をほめよ』との言葉の処方箋を頂きました。がんよりも苦しんでいた人間関係に回復を与え、見方を変えてまた一つ生き方上手になれそうな気がしました。」
☆「先生の一言、先生の風貌が一人ひとりに大きな変化を与えるんだ、と面談を終えた人の風貌の変化を見て痛感しました」
☆「樋野先生の話がますます格調高くなってきたと思います」
☆「心を柔らかくして頂けました」
☆「新しくカフェを開催予定です」
☆「病院での出会いの中での話をしました」
☆「面談で先生が何度も何度も『後悔しないように』と言って下さったことが心に残っています。」
そして、後半の樋野先生の講話です。あっという間に終わりますね!
☆「福井からも来られてた。すごいね!」
☆「躊躇しない」
→「やれ」と言われたらやる。習慣になる。
→人と相談したらつぶされる。
☆「何かをやる時に必ず邪魔する人がいるが、気にすることなくやりなさい」
By マザー・テレサ
☆脳の引き出しからことばの処方箋
☆「冗談を本気でする」
→自分は全力を尽くしているが、周りから見ると冗談ぽく見える
→地平線を見て話す
☆教育とは全ての物を忘れた後に残るもの
→一人ぐらいは思い出してくれる。
→新渡戸稲造、南原繁の教育の流れ
→新渡戸が第一高等学校の校長の時、授業は訳が分からないと皆言っていた。
しかし、新渡戸の話に、感動を覚えたのは南原繁と、矢内原繁。
→南原繁「新渡戸稲造先生が最も大切なことはTo Doの前にTo Beである」
→矢内原「新渡戸は千人前で講義をした時にも、私一人に語られたように思います」
☆「明治以降、新渡戸稲造、内村鑑三に優る人物はいない」
→教養の深さ、社会的包容力
☆「本は通勤、通学時間に読む」
→40分で200ページの本は1週間で読める。
→新幹線往復で一冊の本、読む習慣。
→沢山の種類の本を読まない。一つの書物、文章を何回も読む。
→樋野先生は、新渡戸の本は原著で30回読んでる・・・覚える。
→念仏の如く唱えると、何かの時に思い出す。皿洗いしながらでも。
→人の話で覚えるのではなく、付加、削除しないように、自分で読書し、自分の目で確かめて暗記する。
→内村の引用はほとんど聖書。
☆「内村、新渡戸の教養深さと幅の広さを学ぶと良い」
いかがでしたか?すごいですね!
先人たちの生き様、行動力から出てきた、実証された言葉にはまさに力がありますね!
全国に広がっているそれぞれのカフェを豊かに祝福されますように!
良き出会いが与えられる一年となりますように!
次回は2月15日(木)13:30~16:00です。皆様のお越しをお待ち申し上げます☆
さて、2018年の年間予定が確定しました!来年も樋野先生が毎月来て下さることになりました!
詳しい日程はこちらをご覧ください。
※個人面談は、毎回3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。
※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。
※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。
なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。
さて、樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!
樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!
様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
先生が、よく言われる言葉に「人生の3大邂逅」があります。その中の一つ、「よき読書」です!
※著書「がんに効く心の処方箋 一問一答」は、実は、最近の隠れた「メディカル・カフェ@よどばし」でのベストセラーです。他の本も人気があるのですが、ここ数ヶ月は一番人気です(笑)。
そして、なんと「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」が中国語に翻訳されました!
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。
とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!
どなた様も、お気軽におらしてください☆
がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆
※2018年の予定は こちら
※淀橋教会への行き方は こちら
さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。
現在94カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!