第29回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」
毎月、日曜日か木曜日が多いのですが、今回は、火曜日ということもあり、「火曜日だから来たいと思いつつようやく来れた人」と「火曜日だから来れなかった人」の双方がおられました。樋野先生が、日頃から「月に1度手帳に予定を書くことができる喜び」と「月に1度、色んな場所で、色々な曜日に、色々な時間帯でやると、各自の体調、都合によって行ける時に行くことができるから複数のカフェが必要」とおっしゃっていた意味を改めて再認識しました。参加したい気持ちは山々でしたが、どうしても参加できなかった人たちのために今月も項目ですが、カフェの様子をお伝えいたします。
オープニングの歌は「糸」でした。初めて皆さんで一緒に歌いましたが、樋野先生以外は大熱唱でした。樋野先生はご存じなかったようでしたが、とても感動してくださったようです。
♪ なぜ めぐり逢うのかを 私たちは なにも知らない ~ 縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かの
傷をかばうかもしれない ~ ♪
各地のカフェが、慰めの場、憩いの場、素晴らしい出会いの場として用いられるように願いつつ「よどばしカフェ」もキックオフ。
早速、樋野先生の前半の樋野語録のです。
☆「縦の糸はあなた 横の糸は私」
→相手の方が大切。自分の方が短い。
→十字架は縦が長い。横が短い。横が長いとバランスを崩す。
☆10月は、がん研時代の恩師91歳が天に。今年はアメリカ時代の恩師も天へ。
☆テレビの番組の内容でなく、樋野先生の「ぶれない」意志の強さを見て感動する人たちからの感想。
☆すべての物を忘れた後に残るものが教育。
☆階段を上るような、身長が伸びたと思う出会いが必要。
→だらだら上っていたら身長が伸びたように感じない
→もしかするとこの時のためかも。その時には気づかない事も多い。
☆がんと認知症は逆相関するか? イタリアとアメリカの論文
☆「Quality of Death」クオリティ・オブ・デスを磨く
→「Quality of Life」クオリティ・オブ・ライフだけでなく
☆矢内原忠雄記念 本郷通カフェ
☆がん哲カフェを、病院の中ではなく、なぜ町の中でやるのか?
→矢内原忠雄が東大総長をためたときに、悩める学生のためにカフェを本郷通で開きたいと言っていた。しかし、矢内原は場所まで決めていたのに胃がんで死んだ。その話を若い時から聞いていて、悩める学生のためにカフェを開きたいと思っていた。
☆夢を忘れず、あきらめず、冗談ぽく言い続けたら実現する。
→最初の志、夢を持っていたらできる。
☆矢内原忠雄の生まれた愛媛県の新居浜市で「矢内原忠雄がん哲学外来」が来年から開始予定。
矢内原は、神戸の学校を出て、東京の第一高等学校の学生時代を過ごしていた時の校長は新渡戸稲造。矢内原は、お父さんのことで悩んでいた。新渡戸は、悩める学生は、校長室には敷居が高くて来れないから、木曜日の午後に第一高等学校の近くに家を借りてカフェを開いた。悩める人間のために第一高等学校の近くでカフェを開いていた。
☆がん教育について考える
→大学や教育委員会や小学校などから講演依頼が多い
☆内村鑑三の石の教会
☆新渡戸稲造は1918年「軽井沢夏季学校」初代校長。
→新渡戸稲造と内村鑑三は軽井沢で、悩める学生のために夏季学校を開いた。
☆矢内原忠雄「私の先生は新渡戸稲造と内村鑑三」。
→矢内原忠雄は厳しい顔をしているが、父の事で悩んで内村鑑三に相談した。
内村「私にもわからない」
矢内原「あの内村先生も分からないと言った」と言って、何の解決もしてないのに悩みが解消した。
☆がん哲学外来=悩みは残っており解決していないのに、解消する。問題を問わなくなる。
☆夜を徹して読書すると良い
☆小学校での講演は、難しくても誰も寝ない。質問がエンドレスに続く。
「先生の夢は何ですか?」
「天国で7人の侍とカフェをすること。」 黙示録19章
「勝海舟、新島襄、内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄、吉田富三」
→昔の教育者はすぐに答えていたが、今の教育者はすぐには答えられない状況がある。
→速効性が必要。
☆「自分が尊敬する人の言葉を語ると不思議に人の心に届く」
→人生邂逅の3大原則
☆「本当の真実は無料」
※そして、個人面談の時間!面談は別室で、他の方々は、同じテーブルになった方々との1時間の対話の時間です。
グループごとの分かち合いの時間も、和やかに過ぎて行きました。
各グループからの感想を以下に記載します。
☆「初めて参加しましたが、このようななんでも話せる場所はなかなかないのでありがたいです。また、来たいです。」
☆「今度、ご自身の所でカフェをつくる決心ができたようです。」
☆「初めての方(本人ががん、家族ががん、友人ががん)たちと濃密に和やかに話せて感謝でした」
☆「実際に『歯を食いしばって人を褒めるにはどうすれば良いのか』という話で盛り上がりました」
→カフェなどで学びの時、29日の実践の時
☆「初めてお会いした方同士でしたが温かい雰囲気がいっぱいの時を過ごせました」
そして、後半の樋野興夫語録です。相当格調高かったです!
☆内村鑑三著『代表的日本人』
西郷隆盛「大事なときには、機会は我々が作り出さなければならない」
→使命感をもってやる
→内村が言ってるから信用できる。
内村は基軸がある人であり、歴史上の人物を語る時に強調点が分かってる。
自分の尊敬する人物がその人物をどういったかを学ぶ。
☆若き日の樋野先生の先生が「南原はスケールの大きい愛情豊かな人物であった」と毎日言っていたので気になり、南原の本を読んだ。そしたら、「私の先生は、内村鑑三と新渡戸稲造」と書いてたから、2人の本を読むようになった。
☆医者になってがん研に努めた時の恩師は、南原が総長の時に医学部の学生だった。
東大の卒業式26年3月に、山形から恩師の親、親族が、長靴を履いてやってきた。総長室に行きたいと言うから行ったら南原は仕事をしてたが、鉛筆を置いて親族に対してウェルカム。Face to faceで話してくれたとのこと。偉い人。
→目で見て尊敬する人物が「偉かった」と言ってるから偉いと思える出会いをする。
☆親鸞「法然上人に騙されても良い」 歎異抄
→自分が尊敬する人が言ってることは、騙されても従うのが人生。
☆読書は、一人で家にいても時間を持てる
☆「病気は人生の夏休み」 幻冬舎
→樋野先生の実家は57名の人口、60%の空き家
→冬休みは雪で家に閉じこもる。
→夏休みは、家を出て、何かを考えてする。会社で働いたらできないこと。
→夏休みは外に出て、授業(仕事)以外の何をやるか考える。
→もしかするとこの時の為かもしれない
☆新渡戸がバス事故に会って入院 「病床にも知恵あり」
→文章を書く習慣をつけた。
☆1週間に一度800字の文章を書く練習をつけると数年で本ができる。
☆樋野先生は、生活指導の一環で小学校5年生ごろ「日記を書け」と言われ、習慣づいた。
→物の観察が丁寧になる。雰囲気を注意深く見るようになる。
→富士山の姿も毎日違う
→短くて良いから文章を書く練習が必要。文章の力。何のために人間は文字を書けるか?
→一喜一憂しなくなる。
→運転席からではなく、空の上から見る。決勝点が見える。
→1週間に1回文章を書く習慣をつける決意
すごいですね!
お一人お一人の心と体のすべての営みが支えられ喜びあふれ、次のカフェ、また、各地のカフェが良い場所、時を提供できますように・・・。
次回は12月8日(木)13:30~16:00です。皆様のお越しをお待ち申し上げます☆
2017年もご多忙の樋野先生が毎月来て下さることになりました。まずは、上半期のみのチラシができましたのでご覧ください。
※個人面談も3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。
※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。
※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。
なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。
樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!
樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!
様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
どなた様も、お気軽におらしてください☆
がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆
※今後の予定は こちら
※淀橋教会への行き方は こちら
さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。
現在94カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!