第14回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」

樋野先生の専門は、「発がん病理」で、「正常細胞がどうして癌化するのか?」などを顕微鏡を見て研究されているようです。また、「がん哲学外来」は「がんになった人の心の研究」。両方を専門でされているのは世界でもたぶん樋野先生だけではないでしょうか。まさにドクターの中のドクター!素晴らしいです!馬を下りて花を見て下さるほんわかした樋野先生の表情に異口同音に「癒されます!」「また来月☆」の連呼。

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今回も「参加したいけれども、体調が悪く参加できなかった方」が複数おられました。しかも、その方々も、このサイトをご覧下さっており「毎回楽しみにしています!本当は参加したいけど、体力的に無理で・・・ありがとう!樋野先生の声が聞こえてくるようだよ」と声をかけてくださいます。そんな方が一人でもおられる限り、このサイトは毎回樋野語録をアップし続けます☆

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今月の樋野先生語録の中からのおすそ分け
☆「まだ『医療維新』来たらず~患者の必要に寄り添う~」
☆「馬を降りて花を見る」
☆「言葉の処方箋は、無料、副作用ゼロ」
☆「本当の真実はゴミの中に輝いている
  → 本当の真理はどこでも誰でも見えるところにあるのに気づかない
  → 自分の意思で意識的にゴミの中に一歩行かないと見えない
☆「境遇に関わらず、自分以外のものに関心を持つと心が豊かになる」
  →花に水をあげるだけでなんとなく表情が変わってくる
☆「やるだけのことはやって、あとは心の中でそっと心配する」
  →明日死のうが「役割」と「使命感」
☆「困っている人に自分が言ったことでどう反応するか?」
☆「自分の両親を一分間褒め続ける」
☆「歯を食いしばって人を褒める」
  →誰からも難しいと思われる人を褒める
  →人を褒めたらその人の尊厳に触れられる
☆「人間は、自分の寿命に気づかない」
☆「もしかするとこの時のためだったかも」
  →今やっていることが10年後20年後に役に立つかも・・
☆「吉田富三の名言」
☆「聖く美しいものを追求することはいつも美しい」
☆「自分を空っぽの器にし、湧き水を注ぐ」
  →汚れた水を出す。まずは、空っぽの器になる。それから、湧き水を注ぐ
☆「本流を求める」
  →川の本流は足でまたげる。支流は大きく船でしか渡れない。
☆「タマちゃん記念講演~たま駅長の現在的意義」
☆「新渡戸稲造ならばどうするか?」
☆「新渡戸稲造の現在的意義」
☆「冗談を本気でする人物が今必要」
☆「本当に苦しんだ人にしか希望は生まれない」
  →苦しみは忍耐をうみ、忍耐は品性をうみ、品性は希望をもたらす
☆「自分言うことが相手をバージョンアップさせると思ったら言えば良い」
☆「FB症候群」が増えている。人の反応が気になっている
☆「日間になると太陽が当たる」
☆「脇を甘くして感動を与える」

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今回も各テーブル盛り上がっていました!ほとんどが初めての組み合わせにも関わらず、以前からずっと友達だったかのような・・・分かち合いの時☆参加者の方々から以下のような感想を頂きました。
☆「初めて出会った方とお互いにこんなにもココロ開いて分かち合える場所があるということが私にとって幸いです。初めての方とここまで話ができる場所は、メディカル・カフェ以外にはなかなかないです。」
☆「樋野先生と直接面談して頂けて本当に感謝でした」
☆「初めて来ましたが、来月も是非来たいです」
☆「がんの宣告を受けた最後の夫婦の過ごし方を体験者から伺うことができて、感謝でした。がん患者ではないですが、日常の中では聞くことができない貴重な機会で、将来の心の備えになりました」
☆「樋野先生に質問が2つあります。~。~。」

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「言葉の処方箋は副作用ゼロ」について説明してほしいという質問に関して、樋野先生からは「言葉は人を励ますことも傷つけることもあります。しかし、あえて意識して副作用ゼロと言っています。人を傷つけることがないように、意識的に。また、何を言ったかではなく、同じ言葉でも、誰が言ったかが重要」と教えて頂きなるほど!

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参加者の中には、大手新聞数社に掲載された樋野先生の新書「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」の宣伝の広告を切り取って大切にもって来られた方も数名おられました☆その新聞にも、新書の中から「言葉の処方箋」が7項目書いてありましたが、先生の口からもよりわかりやすく熱く語って頂きました。
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①ユーモアを大切に あなたをもっと大切に
②「何をするかよりもどうあるか?」
   「to doの前にto beが大切」 by 新渡戸稲造
   「行為によって判断するな。存在自体を認めよ。」by 南原繁
③余計なおせっかいよりも偉大なおせっかい。相手の必要に共感する。
④死ぬという大切な仕事が残っている
⑤「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」
⑥死ぬのは確実、だがいつ死ぬかは誰もわからない
  人生疲れたらお墓に行くと良い。先人の会話の立ち聞き。
  毎日3時間ぐらい一人で、部屋で考える習慣
⑦何歳になっても出会いは大切

 

スタッフも数十回繰り返し聞いてようやく分かってくることも多いですが、その一つ、「言葉の処方箋のチーム医療メンバー(吉田富三先生については別の機会に)」について。

19歳の時に樋野青年が出会った先生が、南原繁の東大法学部時代の教え子で、いつも「南原先生はスケールの大きい愛嬌豊かな人物だった。将来こういう人物になれ。」と言っていたので、樋野青年は南原先生の本を読んだ。すると、南原繁先生の本には「私の先生は新渡戸稲造と内村鑑三」と書かれていたので、樋野青年は「新渡戸稲造」先生と「内村鑑三」先生の本も熱心に読むようになった。ちなみに、南原繁先生の後輩は矢内原忠雄先生。

矢内原先生の本を読むと「私の夢は本郷通りに悩める学生のためにカフェを作ること」と書かれていたが、先生は夢を果たす前に胃がんでなくなった。その思いは、樋野青年に引き継がれ・・・後に、がん哲学外来へと。

樋野先生は、矢内原先生が『なぜそのようなカフェと作りたいという思いに達したか?』と本を読んだら、「 新渡戸稲造先生が校長先生の時に、悩める学生は校長室には行きにくいから、学校以外にアパートを借りて毎週木曜日にカフェを開いた。悩める学生が来た。そこに新渡戸稲造がいた。」ことが分かった・・・新渡戸先生のそういう姿を矢内原先生は見ておられた・・・。

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☆「楕円形のように二つの中心。相反するものが同じ状況の中にあると健全。」
  →性格の違う人間を見るとバランスが生まれる
  →新渡戸稲造と内村鑑三は札幌農学校同級生。
  →性格が違う人間に出会ったから南原先生はバランスがとれた。
  →気に入った人間だけで集まる同心円はがんになる。」

今回も沢山の心の処方箋を頂きましたが、その中でも一番感動したのは、

矢内原先生は父を亡くした時に、内村先生に相談したら、内村先生は『私にもわかりません』と答えた。矢内原先生は『あの内村先生がわからないと言われた。それで私の悩みは解消した。』と言ったという話。「わからないことはわかりませんというというのが科学的」とよく樋野先生が語っておられますが、なるほどと思いました。人は「わかりません」と言うときの態度を見ているようです。「私にもわかりません」悩める人間が解消される。

 

勝海舟の臨終の言葉は「これでおしまい」だそうです。

「やるだけのことをやって後は心の中でそっと心配する」・・・樋野先生の話を毎月聞くとき、樋野先生の本を読んだときには思い出します・・・。一度聞いてその時には分かったつもりになりますが、すぐに忘れます・・・。スタッフとして他の研修も含めると20回程、樋野先生の講演に参加してきましたが『繰り返し、繰り返し、聞き、共に分かち合うことが大切だなあ』と思う日々です。

 

司会の方が、「言葉の処方箋には消費期限がない」と名言を言っておられました。まさに樋野先生を通して今回も先人の立ち聞きをすることができました。新渡戸先生や内村先生の本は難しいですが、樋野先生が分かりやすく翻訳してくださるので本当に毎回感謝です!!!

早速、カフェの翌日に新書を大量に入手しました。次回のメディカル・カフェでもお買い求めいただけます☆
本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。
ご多忙の樋野先生の霊心体が守られますように。来月も期待致します!!!

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次回は、9月27日(日)13:30~16:00です。ご期待ください!
個人面談も3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。

 ※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。

※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。

どなた様も、お気軽におらしてください☆

がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆

 

なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。

 

ちなみに、「一般社団法人 がん哲学外来」のHPにも今後の予定が毎月アップされる予定です☆

※淀橋教会への行き方は こちら

 
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