「イエス様に会いたい」
淀橋教会では、毎年7-8月を夏の伝道推進月間と定めています。説教者は、教会に初めての方にも分かりやすい福音メッセージを心がけます。また各宣教会を代表する兄弟姉妹が、どのようにイエス様に出会い、信仰に導かれたか、生き生きとした証しを話します。毎回の礼拝がとても楽しみです。
今年は、「今さら聞けないイエス・キリストの生涯」というテーマで進めています。「今さら聞けない」というフレーズはよく使われます。知っているつもりで、今さら聞くのも恥ずかしいことが沢山あります。世間では、イエス様についても何となく知っているつもりでいるかも知れません。クリスマス、十字架、聖人などを連想するかも知れません。でもイエス様という方に本当に出会ったことがあるでしょうか?私たちはどうでしょうか?初めての方にも、長く教会に通っている方にも、イエス様に出会うことはいつでも大切なことです。
新約聖書の福音書を読むと、イエス様の周りにはいつも大勢の人々がいました。何か不思議な奇跡を見たくて来た人も多かったでしょう。目の見えない人、足が不自由な人、誰にも治してもらえず、最後の望みを託してイエス様のところに来た人もいました。悪霊にとりつかれた家族を連れて来る人もいました。イエス様は、憐みの心でそのような人々に触れてくださいました。病をいやし、悪霊を追い出し、お腹が空いた群衆を食べさせました。
何と素晴らしいことでしょう。しかし、病気が治っても、人はまたいずれか他の病にかかって死を迎えます。お腹が満たされても、次の日はまたお腹が空きます。ただ必要なものだけ得て、イエス様を知る機会を逃したとしたら、何ともったいないことでしょう。残念ながら、イエス様の周りにいた多くの人々はそうでした。私たちはどうでしょうか?何を求めて聖書を読み、教会に通うのでしょうか?今一度イエス様に出会ってみましょう。知っているつもりにならず、開かれた心でイエス様がなされた行いを観察し、話された言葉を注意深く聞いてみましょう。イエス様の周りにいた人々の反応を探ってみましょう。
約束します。イエス様は、私たちを驚かせるに違いありません。いつも私たちの予想を超える方です。想定通りに行動されない方です。みんなが非難する罪人を赦されました。みんなが尊敬する偉い人々をそのおごりのためしかりました。死んだ人も生き返らせながら、ご自身は十字架の死を受け入れました。全て終わったと思った弟子たちに、復活した姿で現れました。最も弱い人間でありながら、最も強い神である方。この世は、未だにイエス様を理解していません。私たちは、イエス様を知っているつもりですが、よく知らないのです。だからこそ「今さら聞けない」ではなく、「今だから聞いてください」。イエス・キリストがどういう存在か。全てはこれにかかっています。私たちの人生の目的も、複雑な世界の鍵も、先が読めない歴史の方向も。
この暑い夏を乗り切る力、それはイエス・キリストです。初めての方も、久しぶりの方も、いつもの方も、このイエス様に出会うことを楽しみにしましょう。
淀橋教会主管牧師 金 聖燮