第72回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」
72回目のカフェ。天気予報では、台風の影響で電車が止まる可能性も高いようなことが言われていて少々心配しましたが、「やるだけのことをやったらあとは、心の底でそっと心配すればいい。ほっとけ」の精神で開催することとなりました。当日の朝、台風は威力もかなり衰え、方向を変えて・・・朝から傘をさす必要もなく約20名の方が会場に向かうことができました!感謝!皆さん、電車なども止まることなくスムーズな移動だったそうです。
来所された方には、いつものようにマスクの着用、検温、手洗い、手の消毒、三密の回避をご協力頂きました。思いつく対策の元、初めて来られた方も交えて開催されました。新型コロナウイルス拡大防止のために、講壇から座席までは5m間隔をあけ、座席と座席も半径2m開けるようにして開催となりました。
とはいえ、このコロナ禍で、外出が難しい方や、体調のすぐれない方、遠方の方を含め、事前に連絡があった方のみ、限定ライブ配信を行いました。その結果、約20名の方が、動画配信で共に参加できて感謝でした。今回は、ミキサーから直接音を送ったので、「樋野先生の声がとてもクリアで聞きやすかった」と好評でした☆
まずは「365日の紙飛行機」を皆さんで熱唱。
「どう飛んだのか?どこを飛んだのか?それが一番大切。」
そして、前半の樋野講話。徒然なるままに、コロナ禍で読書量も増えていることでしょうし、まずは自由に語ってもらうことにしました。
☆「ほっとけ、気にするな」 作詞:樋野興夫
⇒作曲家がまだ決まっていない。作曲者募集
⇒1、ほっとけ ほっとけ 気にするな
人生いばらの道 されど宴会
全力を尽くして 心の中でそっと心配する
にもかかわず 笑う
相手を責めるよりも ユーモアで包む
八方ふさがりでも 天は開いている
器を空っぽにすると 新しい水で満たされる
人生とは心の持ち方
ほっとけ ほっとけ 気にするな
2、ほっとけ ほっとけ 気にするな
種をまく人になる
涙と共に種をまく人は 人生の意味を知る
馬から降りて花を見る
一周遅れの先頭の責務
解決できなくても 解消はできる
人生に期待できなくても 人生から期待されている
病気は人生の夏休み
ほっとけ ほっとけ 気にするな
3、ほっとけ ほっとけ 気にするな
苦しみが品性を磨く
人生には もしかすると この時のため と思えることがある
あなたはそこにいるだけで 価値のある存在
「余計なるお節介」ではなく「偉大なるお節介」
視野の広さをもって 優雅に かつ 力強く
範囲の拡がるに従ってますます強度に
一貫した生き方を
ほっとけ ほっとけ 気にするな
☆「一貫した生き方」
☆「樋野動物園1周年記念誌~個性と多様性〜」
⇒軽井沢で10月13日に講演。
⇒冗談を本気でする
☆「チャウチャウ犬音頭」
☆「冗談を本気でするのがコロナ時代」
⇒人生の思い出
☆明治以降は、天然痘、梅毒、チフスが日本で流行した。
⇒命がけで日本の3人の医者が頑張った。
一人はチフスにかかって死んだ。
⇒医療は自己犠牲が伴う。
☆「コロナ時代にいかに生きるか」
⇒医療従事者の家族などの差別が起こってる
⇒読書
☆「顔の違いは顎(あご)にあらわれる」
⇒マスクで分からない
☆「人は差別したり、評価したりしてはいけない」
⇒嫌とは言わない人物になる
☆「ベトナムの旅がコロナで中止」
☆「10月に北海道、函館、札幌、小樽の旅」
⇒10人で成立
⇒クラーク、新島襄(函館)、新渡戸稲造、内村鑑三に学ぶ
⇒密航の新島襄が、アマースト大学で日本人で最初にクラークの話を聞いた。
新島襄が札幌農学校の教頭としてクラークを呼んだ。
⇒人生の思いで作り
☆「万座温泉」
⇒新渡戸稲造、武士道120周年、新渡戸稲造国際連盟事務次長就任100周年
新島襄没130周年、内村鑑三没90周年のシンポジウム
⇒天空デイサービス万座
☆「世界の長寿村の共通項」
⇒標高1500m以上の村
☆「死生観」
⇒日本には少ない。
⇒生きて120歳。でも寿命に気づかない人間。
⇒死の恐怖にいかに対応するか
⇒「ほっとけ、きにするな」 自己放棄
自分でコントロールできないことに一喜一憂しない!
⇒自分の命を人にプレゼントとして与える
⇒冗談ぽいことを本気でやる。天国でカフェを開く。
☆「人生の目的は品性の完成」
⇒形容詞の世界に生きる
☆「真剣に1時間読書できる本がない」
続きまして質疑応答!沢山の質問がありました!
「カフェタイム」と「個人面談」をもてない分、普段聞けないことを樋野先生に沢山質問できました!
☆「偉大なお節介のコツは?どのように相手の気持ちに寄り添えますか?」
⇒訓練だね。習慣だね。
⇒自分より困った人と一緒にテーブルに座ってお互いが苦痛にならない存在になる。
⇒元気な人は、困ってる人を避けがち。しかし、プラス×マイナス=マイナス
⇒マイナス×マイナス=プラス
妹が拒食症、お母さんと別居。
お母さんはばてて、アメリカの施設に行くことになった。
入所の条件は月に一度、家族5人で話す時を持つ。・・・。
お父さんが泣いてる姿を初めて見て、マイナスに見えた。
自分もマイナス。拒食症が治って日本に帰ってきた。
⇒目の前の困った人の所に行く。日本には少ない。
⇒末期の患者のベットサイドで30分間いれる訓練。
お互いが顔を見たら疲れる。
⇒新渡戸のお見舞いは、頭が見れないように枕もとにいた。
そばにいることは分かる。
『この人はわたしのために自分の時間を犠牲にしてくれた』
⇒対話学
⇒解決はできなくても解消できる
☆「良き師、良き友、良き読書とは?」
⇒誰でもできるのは良き読書
⇒良き師は出会い。いつ与えられるかわからない。
☆「ワクチンについて」
☆「ウイルスと細菌の違い」
⇒明確に違う
⇒付加と削除
☆「コロナに関して」
⇒過度でなく、軽度でなく、狭き門の真ん中を歩く。
常識的にしましょう。
⇒ペストが流行った時に、ルターは『人々を見捨てられない』と避難勧告に従わずにとどまったが、ペストにかからなかった。
☆「学級崩壊、不登校・・・今の学校教育に何が大切でしょうか?」
⇒良き先生に出会う。風貌。
⇒「教育は、地平線の向こうを見て話す」すべてのものを忘れ去った時に残っている物
⇒矢内原「新渡戸稲造の講演は、私一人に語られていた」 千人に語っていたのに。
困っている人の心に染み入る話
☆「語彙力アップのためには漫画でも良いですか?」
⇒漫画であろうと哲学書であろうと、赤線を引いて読む本ならば、良いでしょう。
☆「AIが発達していく現代、信用できますか?」
⇒自分でサインアウトしないと責任がとれない。
病理診断でも、利用はできるが、「最後の責任は私です」と言える人物になる。
☆「中学生の子供に携帯を持たせた所・・・友達にライン・・・親には反抗ばかりで、何を考えているのかわからず・・・犯罪に巻き込まれることも考えると、完全に任せるのも不安で、どう、管理していったらよいでしょうか? 不登校気味の母より」
⇒整理すると残しておきたいものはほとんどない
⇒本物は少ない
⇒時代の流れ
⇒人に何と言われようが、やる「基軸」
⇒尊敬する人物に出会う。夜を徹して読める本。
⇒30代は人に言われたことをがむしゃらにやる。「嫌とは言わない人物になる」
40代は自分の好きなことを選べる
☆「キャッシュレス化や、スマホやインターネット化が、加速し・・・便利なのはわかりますが、苦手で、よくわかりません。子どももいないし、詐欺にも会いたくないので、あまり手を出したくないのですが、変化のスピードが早く、困っています。どうしたら、いいでしょうか?」
⇒自分が出来なくても、「良き友」がやってくれる。
⇒時代の流れをちゃんと学ぶが、基軸はしっかりと持つ。後は応用。深入りしない。
利用する人生。たいしたものでないものに支配されない。
☆「赤線を引く読書とは?」
⇒1日1時間。2ページぐらい。必ずどこかに赤線を引くような読書をする。
丁寧な観察。
⇒森を見て木の皮を見る。
⇒空の上から自分の住処を見る。 向上心のある虫
⇒暗記できるのは1行 「言葉の処方箋」
何かがあったときに出てくる。皿洗いしながら・・・。
☆「アルプスの少女ハイジについて」
⇒自己形成小説
⇒病気であっても病人でない
☆「病気を受け入れるのが難しい人に接する時のコツ」
⇒病気になると敏感になる
⇒悲壮感の漂わない、相手が苦痛にならない沈黙。
⇒チャウチャウ犬は、一生懸命に生きているが、周りから見るとほほえましい。
⇒訓練、習慣
⇒同じ言葉でも、あの人に言われたら嫌になっても、別の人に言われると慰められるということがある。
⇒自分の気持ちで接しない
☆「コロナの情報~専門家によって違う(あいまい)で困っています」
⇒70%の知識。医学者も医者も100%の話ではない。
話は聞くが、常識的にやりましょう。
⇒本物の人物に出会うと純度が高くなる。社会的包容力が高くなる
「しかない人物」になる
☆「脳死と心臓が止まるのは違うのでしょうか?」
⇒心臓が止まるのが心停止
⇒脳死でも、生きているので手は温かい。
☆「思い出づくり」
⇒コロナ時代に『ここに来た』という思い出。
主催者が中止しないならば行く
☆「よど号ハイジャック」
⇒医者が他にも乗っていたが、日野原先生は手をあげた。
⇒日野原先生、年齢をごまかさなかった(58歳)ので、金浦空港に行った。
60歳以上は福岡空港で降りれた。
☆「人生には逆境も順境もない」 by 新渡戸稲造
⇒バス事故で寝たきりになった時に「病床にも知恵あり」
「もしかするとこのときのため」
人と人の距離、心と心が離れている時代・・・いかに生きていくのか?いかに交わっていくのか?いかに死に向かっていくのか?
来月も楽しみです!
次回は10月24日(日)13:30~15:30です☆
コロナの感染拡大防止のために短縮版のカフェ無しです。
全国の皆様、樋野先生への質問を受け付けております☆
もちろん、樋野先生の言葉の処方箋も沢山処方して頂けます☆
是非ご家族。ご友人をお誘い下さい。
初めて参加されるご近所の方や他府県からの方も毎回複数組おられます。
是非、お気軽にいらしてください☆
2020年の今後の詳しい日程はこちらをご覧ください。
※参加登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。
※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。
なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。
さて、樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!
樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!
様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆
先生が、よく言われる言葉に「人生の3大邂逅」があります。その中の一つ、「よき読書」です!
「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」などが中国語に翻訳されています。
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。
とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!
どなた様も、お気軽におらしてください☆
がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆
※2020年の予定は こちら
※淀橋教会への行き方は こちら
さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。
現在約150カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!